研究課題/領域番号 |
20K16957
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高原 政宏 岡山大学, 大学病院, 助教 (80738427)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 腸管粘膜CD4T+細胞 / エネルギー代謝 / AMPK / LPCD4T細胞 / 腸内細菌叢 / メトホルミン / CD4 T細胞 / ミトコンドリア / 酸化的リン酸化 / 腸管粘膜CD4T細胞 / IBD / CD4 T cell |
研究開始時の研究の概要 |
近年、細胞のエネルギー調節因子であるAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化が、抗炎症作用を有することが明らかになってきた。本研究では、消化管の慢性炎症性疾患の代表である炎症性腸疾患(IBD)をターゲットにし、AMPK活性化作用を有する化合物をDrug repositioningの観点から見出し、有効性、安全性を動物実験や臨床検体を用いて確認し、IBDの新たな作用機序による治療薬開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
糖尿病治療薬であるメトフォルミンは、エネルギーの調節因子であるAMPKの活性化を介してT細胞をはじめとする免疫細胞の免疫応答に関わっていることが報告されていおり、作用機序の一つとして注目されている。本研究では、慢性腸炎マウスモデルを用いて、大腸炎粘膜のCD4+T細胞におけるメトホルミンの抗炎症作用とその機序についての検証を、AMPKの活性化に焦点をあて検討した。 メトホルミンは、慢性腸炎マウスモデルの腸炎を抑制した。その作用機序の一つとしてミトコンドリアの酸化的リン酸化、アデノシン三リン酸の産生の抑制によるAMPKの活性化を介した機序が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はCD4+ T細胞特異的大腸炎を誘発する炎症性腸疾患(IBD)モデルマウスを用いて、メトホルミンによる腸管粘膜CD4+T細胞のAMPK活性化が、腸炎の改善につながることを新たに示した。本研究は、腸管粘膜のCD4+T細胞のエネルギー代謝の抑制機序についての新たな知見を提供するものであり、IBDの治療法の開発に安全で有用な新しい治療標的を導く可能性があること、また、メトホルミンをはじめとしたエネルギー代謝を改善する薬剤は、IBDの新しい治療薬として可能性があることを示唆する結果であった。
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