研究課題/領域番号 |
20K16961
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
古田 陽輝 熊本大学, 病院, 特任助教 (00869513)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Sirt7 / 腸炎 / 炎症性腸疾患 / SIRT7 / DSS腸炎 / 腸管線維化 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は、世界中で増加している難治性疾患である。発症のピークは若年者にあり、その病勢は高齢になると落ち着くことも多い。このことからIBDの発症・疾患活動性と年齢は負の相関にあると考えられる。しかし加齢と疾患の発症・活動性との関連は未だ不明である。 一方、サーチュイン (SIRT)は老化に関与する分子として近年注目されている。本研究では、そのうちのSIRT7の腸管炎症における働きに注目することで、IBDの発症及び腸炎増悪との関連を明らかにし、さらにIBDの予防法や新たな治療標的としての可能性について検討する。
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研究成果の概要 |
ユビキタスに発現しているSir7の腸管組織における機能解析のため、上皮細胞と腸管筋線維芽細胞に分けて解析した。RNA-seqによる解析結果ではWTとSirt7KOから抽出された上皮における遺伝子発現パターンが異なる傾向があることがわかった。腸管筋線維芽細胞における解析では、Sirt7はTGF-βの刺激により発現が亢進することがわかった。またTGF-βの刺激によりcollagenの産生がWTとSIRT7KOでは異なることがわかった。以上のことから、Sirt7は上皮細胞や筋線維芽細胞において遺伝子発現を調整し、炎症や腸管線維化に関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はSirt7が腸管炎症や腸管線維化に関与することを示した。Sirt7の機能はNAD依存性であり、NADは加齢によりその活性化が低下する。炎症性腸疾患(IBD)の発症やその活動性が年代によりことなることが報告されており、その原因の一端がSirt7の活性化にある可能性が示唆され、今後のあらたなIBD治療治療戦略をに寄与するものと考えられる。
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