研究課題/領域番号 |
20K16968
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
別當 朋広 北里大学, 医学部, 助教 (40623202)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / VEGF / Treg / VEGFR1 / 血管新生 / 制御性T細胞 / 血管内皮増殖因子受容体 / DSS |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんなどの慢性的な炎症が起こる詳細な原因が不明である疾患であり、国内でも十数万人が罹患している。本研究は、粘膜修復を促す因子の一つである血管内皮増殖因子が、潰瘍性大腸炎における粘膜修復過程にどのように作用しているかを解明することで、新規治療法の開発を目的とした研究である。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎モデルにおける大腸粘膜修復過程においてVEGFR1シグナルの役割を調べた。DSS誘導腸炎における粘膜修復はVEGFR1シグナルに依存していた。そのメカニズムは、修復粘膜組織にVEGFR1陽性CXCR4陽性Treg細胞がSDF-1/CXCR4経路を介して集積し、血管新生促進因子TGF-βを産生することで血管新生を誘導して粘膜修復を促進することが示された。VEGFR1シグナルは潰瘍性大腸炎を軽減し粘膜修復を促進する治療標的となる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎の粘膜修復制御機構はこれまで十分理解されていなかった。本研究ではVEGFR1シグナルがSDF-1/CXCR4経路を介してTreg集積を誘導し、血管新生を促進することで粘膜修復を増強するという新規のメカニズムを明らかにすることができた。TregにおけるVEGFFR1シグナル活性化を標的とした新しい潰瘍性大腸炎寛解療法に結びつく可能性が期待される。
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