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芳香族炭化水素受容体からみた自己免疫性膵炎の発症メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K16975
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53010:消化器内科学関連
研究機関近畿大学

研究代表者

鎌田 研  近畿大学, 医学部, 医学部講師 (70548495)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード自己免疫性膵炎
研究開始時の研究の概要

自己免疫性膵炎が全身性のIgG4関連疾患の膵臓特異的表現型であることが明らかになり、本疾患の患者数は増加している。Aryl hydrocarbon receptor (AhR)は腸内細菌由来代謝産物により活性化される転写因子であり、免疫システムの恒常性の維持に重要な役割を果たしている。自己免疫性膵炎を誘導する腸内細菌叢の変化に伴いその代謝産物のProfileも変動することが予測される。そこで、本研究では「腸内細菌叢の変化に伴う細菌由来代謝産物のProfile変化」が自己免疫性膵炎の発症に及ぼす効果をAhRの活性化という視点から明らかにする。

研究成果の概要

芳香族炭化水素受容体(AhR)は、リガンドで活性化される転写因子で、造血系細胞および非造血系細胞に発現している。本研究では、IFN-αとIL-33を産生する形質細胞様樹状細胞(pDC)の活性化によって引き起こされる実験的自己免疫性膵炎(AIP)の発症をAhR活性化が抑制するかどうかを検討することを試みた。インドール-3-ピルビン酸(IPA)およびインジゴ・ナチュラリス(IN)のAhR活性化は、実験的AIPの発症を抑制することが示された。また、膵島α細胞によるIL-22の産生促進が認められた。さらに、プレドニゾロンにより寛解が得られた後のAIP患者において血清IL-22濃度の上昇がみられた。

研究成果の学術的意義や社会的意義

「AhR-IL-22経路による膵臓腺房構造の恒常性の維持」は自己免疫性膵炎に対する抑制効果を持つことが明らかとなった。本研究の成果により、基礎的にはAhRの活性化が自己免疫性膵炎の発症に果たす役割を明らかにすることができた。また、臨床的には「青黛によるAhRの活性化」を用いた自己免疫性膵炎の新規治療法の開発につながる可能性が示唆された。このように、実験的自己免疫性膵炎における申請者自らの成果に基づいて計画された本研究により、自己免疫性膵炎の病態生理の解明とその臨床応用の双方につながるという点で学術的意義や社会的意義の高い研究成果を得ることができた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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