研究課題/領域番号 |
20K16978
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小林 敏一 山形大学, 医学部, 助教 (60772944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | IPMN / IPMN組織亜型 / ゲノムシーケンス / 膵液内cell free DNA |
研究開始時の研究の概要 |
膵管内乳頭粘液性腫瘍(Intraductal mucinous papillary neoplasm:IPMN)は、画像診断や術前の病理診断ではその良悪性の判断が困難であり、手術適応判断は現在でも盛んに議論されている重要な膵腫瘍性疾患である。IPMNは腫瘍上皮の細胞形態に基づいて4つに亜分類され、IPMNの発生の研究とともに組織亜型別にも様々な分子異常が報告されている。本研究ではIPMN症例の膵液からcell free DNAを抽出し、癌パネルを用いてゲノムシーケンスを施行し、得られた遺伝子変異プロファイルを作成することで、内科的な視点からIPMN組織亜型の特徴を分子病理学的視点で解析する。
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研究実績の概要 |
ERCPを施行するIPMN症例が年間20-25例、内科的精査を施行した後に外科にて手術を施行されるIPMN症例が年間10-15例と計画していたが、膵癌手術症例の増加に伴うIPMN手術症例の相対的な低下や手術適応となるIPMN症例数の低下が認められており、新規のIPMN手術症例はこれまで同様に想定より少ない状況となっている。しかし、少数例ではあるが、2023年度時点で約30症例(2023年度まででは23症例)のIPMN症例から回収した膵液からcfDNAを抽出できている。ただ、手術件数は極わずかの増加にとどまっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ERCPを施行するIPMN症例が年間20-25例、内科的精査を施行した後に外科にて手術を施行されるIPMN症例が年間10-15例と計画していたが、膵癌手術症例の増加に伴うIPMN手術症例の相対的な低下や手術適応となるIPMN症例数の低下が認められており、新規のIPMN手術症例はこれまで同様に想定より少ない状況となっている。しかし、少数例ではあるが、2023年度時点で約30症例(2023年度まででは23症例)のIPMN症例から回収した膵液からcfDNAを抽出できている。ただ、手術件数は極わずかの増加にとどまっている。
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今後の研究の推進方策 |
採取した膵液からのcfDNA抽出は定性定量ともに良好な結果であったことは確認出来ている。このcfDNAは順に次世代シーケンサーによるゲノム解析を行なっており、ERCP時・経鼻膵管ドレナージチューブからの膵液(ENPD膵液)、術後検体から直接回収した膵液(術後検体膵液)など、異なるシチュエーションであってもいずれの回収膵液からもゲノムシーケンスは可能であることも確認している。症例数増加が微増であったものの、今年も引き続き症例数を増やしながら、これまで膵液から回収したcfDNAとともにさらに蓄積した手術症例のFFPE検体からDNAを抽出し、2024年秋頃を目処に次世代シーケンサーを用いてシーケンスを行い、研究成果をまとめていく予定である。また、国内外の学会にて研究内容を発表する予定である。
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