研究課題/領域番号 |
20K16979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
太田 佑樹 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (80831510)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 潰瘍性大腸炎 / 原発性硬化性胆管炎 / CD4+T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
潰瘍性大腸炎(UC)と原発性硬化性胆管炎(PSC)は自己免疫機序の異常により誘導される消化器疾患である。障害組織の異なる疾患だが合併することも多く、その免疫機序の相同性が想定される。近年UCとPSCの共通する遺伝子が示されつつあるが、それらの機能解析は必ずしも充分に行われていない。本研究ではUC、PSC、PSC合併UCの免疫組織での遺伝子発現解析に変異情報を付与し解析することで、それらに共通する疾患形成メカニズムの一端が明らかにできると考えた。そのため、UC、PSC、PSC合併UCに共通し免疫動態に関わるCD4+T細胞を対象とし包括的に遺伝子発現変動と遺伝子変異が形成する病態を明らかにする。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎(UC)は腸管の炎症を主体とする原因不明の疾患である。UCは多彩な腸管外合併症により日常生活や予後の悪化を認めることがある。原発性硬化性胆管炎(PSC)はUCの腸管外合併症の一つで、慢性進行性に胆管を破壊する原因不明の難病である。本研究の目的はUC、PSCだけでなく、PSC合併UCに共通して免疫動態に関わるCD4+T細胞を用いて、その病態を明らかにすることである。 UC、PSC、PSC合併UCおよび健常人の末梢血CD4+T細胞の遺伝子発現プロファイリングを行った。UCとPSCのCD4+T細胞では疾患特異的な免疫関連分子の発現変動が見られ、PSC合併UCではその両者の特徴が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎(UC)と原発性硬化性胆管炎(PSC)はいずれも原因不明の難病であり、両疾患の合併例はそれぞれの単独例よりも生命予後が悪い。本研究ではUC、PSCおよびPSC合併UCに共通して免疫動態に関わるCD4+T細胞に注目し、その遺伝子発現プロファイリングを行った。UCとPSCのCD4+T細胞では疾患特異的な免疫関連分子の発現変動が見られ、PSC合併UCではその両者の特徴が認められた。このことから疾患特異性の高い新規バイオマーカーを探索し、特にPSC合併UCを早期診断し生命予後の改善に寄与できる可能性がある。
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