研究課題/領域番号 |
20K17019
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山崎 智生 信州大学, 医学部附属病院, 助教(診療) (90795684)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自己免疫疾患 / 炎症性腸疾患 / HLA / eQTL / eQLT / IBD / UC / CD / 消化器自己免疫疾患 / 自己免疫性肝炎 / 原発性胆汁性胆管炎 |
研究開始時の研究の概要 |
消化器自己免疫疾患は何らかの機序により免疫学的寛容が破綻することで発症するが、その病因は不明である。近年、末梢血リンパ球表面上に発現しているHuman leukocyte antigen(HLA)分子量の違いが自己免疫性疾患発症に影響することが報告されている。またHLA分子の発現量に影響を与える遺伝子座expression quantitative trait loci(eQTL)はHLA遺伝子の多型・変異と関連することが明らかとなってきた。本研究では消化器領域の自己免疫疾患患者のeQTLにおける遺伝子多型と実際のHLA発現量を検討し、疾患発症及び病態との関連を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
消化管領域において何らかの免疫学的機序により発症する疾患の代表として炎症性腸疾患(Inflammatory bowel disease:IBD)が知られている。今回我々は顕著な多型性を示すヒト白血球型抗原(Human Leukocyte Antigen:HLA)とその発現量を規定する染色体上の遺伝子座であるexpression quantitative trait loci(eQTL)に着目し、eQTL上の特定の一塩基多型が疾患発症に関与し、且つ末梢血リンパ球におけるHLA-C発現を制御していることを明らかにした。この多型が将来的な疾患発症予測に役立つ可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患は1990年代以降、本邦で急激に患者数が増え続けている消化管領域の自己免疫疾患である。その代表疾患である潰瘍性大腸炎は20万人、クローン病は7万人の患者が存在すると言われている。その明らかな原因や根本的治療は確立されておらず、潰瘍性大腸炎、クローン病ともに難病指定をうけている。今回我々は免疫遺伝学的アプローチでヒト白血球型抗原とその発現量に着目し、疾患発症との関連を見出した。今回検討した遺伝子多型が疾患発症リスクや重症化予測因子となる可能性を秘めており、臨床的にも重要な知見であると考えている。
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