研究課題/領域番号 |
20K17029
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 彰子 岩手医科大学, 医学部, 任期付助教 (70866558)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | バイオマーカー / 肝細胞癌 / 腫瘍生物学 / 血中腫瘍由来循環DNA / ctDNA / NGS解析 / 進行肝細胞癌 / 次世代シークエンス / 死語検体 / Cell-Free DNA BCT採血管 / 死後病理解剖 / dPCR / circulating tumor DNA / 次世代シーケンサー / デジタルPCR |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、分子標的薬を導入する切除不能肝細胞癌患者を対象として、死亡時の病理解剖検体で採取する肝細胞癌組織における体細胞変異を次世代シーケンサーで同定する。同定した体細胞変異について、死亡前治療経過中に採取した血中腫瘍由来循環DNA を測定し、切除不能肝細胞癌患者に対する分子標的治療薬治療経過中の体内腫瘍量モニタリングを行うことの臨床的有用性を検証することを目的とした。
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研究成果の概要 |
ゲノム解析技術の進歩に伴い、治療に先立った原発腫瘍組織の遺伝情報に基づく分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などの薬剤選択や腫瘍の再発診断に期待が寄せられている。しかし、切除不能肝細胞癌のように、出血や播種リスクを理由として原発腫瘍組織の採取が避けられている癌種においては、原発腫瘍組織の遺伝情報に基づく薬剤選択や予後層別化を行うことの有効性を検証することが難しかった。そこで我々は、死後の検体から組織を採取しシークエンス解析を行うことで、生前治療中には生検リスクが高く組織のシークエンス情報が得られなかった治療対象について後方視的に確認する手法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、死後の病理解剖によって得られる腫瘍組織のゲノム解析を起点として、肝細胞癌治療経過中に生じる腫瘍内ヘテロ不均一性、癌の進化、薬剤抵抗性獲得機序を明らかにする試みである。本研究から得られる知見は、これまで合併症リスクを理由に検証が困難であった肝細胞癌に対して、原発腫瘍組織の遺伝情報を基とした治療効果予測および体内腫瘍量評価による個別化治療の実現に向けた基礎的資料となる。また、切除不能肝細胞癌の治療効果予測や体内腫瘍量評価における腫瘍由来血中循環DNAの臨床的妥当性を評価するという点で意義がある。
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