研究課題/領域番号 |
20K17051
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
安部 真 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (00819104)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 再生医療 / 消化器内視鏡治療 / 上皮細胞シート / 間葉系細胞シート / 細胞シート工学 / 細胞シート / 創傷治癒 / 体性幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
食道表在癌に対する内視鏡的治療において広範な病変を治療した際に生じる術後食道狭窄に対する効果の高い予防策が求められている。上皮細胞シートを用いた再生医療は狭窄予防に有効と考えられているが、完全には予防しきれていない。間葉系幹細胞は強い抗炎症作用を持つため、狭窄予防の効果が期待されている。そこで我々は2種類の細胞シートを積層化することで、より高い治療効果が得られる方法を提案する。本研究では、上皮細胞シートを脂肪由来間葉系細胞シート上に積層化し被覆保護する方法において、その治療効果を検討するため、最適な製造方法の確立と治療効果を予測する因子の同定することを目的とした研究を施行する
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研究成果の概要 |
消化管腫瘍に対する粘膜切除術後に生じる消化管狭窄等の合併症を予防する目的に粘膜再生治療が注目されている。術後潰瘍への上皮細胞シート移植や、間葉系幹細胞の訓化培地の移植が実施され効果をあげている。本研究では創傷治癒効果の相乗的効果を期待して、細胞シート工学をもちいて製造された上皮細胞シートおよび間葉系細胞シートを積層化することに成功した。積層化シートの特徴から、ヒト臨床において有効に使用できる環境として咽頭領域への展開が妥当と考えられたため、臨床応用にむけて前臨床研究を施行した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間葉系幹細胞を用いて製造される間葉系幹細胞シートは高い創傷治癒能力を有しているが、消化管への移植は困難であった。本研究は、同分野で既に臨床応用されている上皮細胞シートと積層化することで、同シートの移植を可能とし、さらに創傷治癒の相乗効果を期待している。同シートの積層化は既報がなく、本研究で初めて積層化に成功した。積層化シートを移植することで、咽頭領域の内視鏡治療後の嚥下機能障害および誤嚥性肺炎の発症を抑制することが期待できる。
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