研究課題/領域番号 |
20K17064
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 (2021) 東海大学 (2020) |
研究代表者 |
柿崎 正敏 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 研究員 (00778954)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | HBV / エピジェネティック制御 / ノンコーディングRNA / 反復配列 / cccDNA / non-coding RNA / エピジェネティクス |
研究開始時の研究の概要 |
HBVは細胞に感染後、cccDNAと呼ばれる環状二本鎖DNAを作る。感染細胞ではこのcccDNAからウイルスが産生される。我々は、cccDNAから転写されるpregenomic RNA(pgRNA)の転写抑制に宿主由来のnon coding RNA(ncRNA)が関与していることを見出した。さらに、この転写制御はヒストンH3K9・K27におけるメチル化を促進し、エピジェネティック制御を介した転写制御であることが明らかになった。そこで本研究では、この転写制御の詳細なメカニズムを検索する。
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研究成果の概要 |
本研究では、cccDNAに相互作用する宿主由来non-coding RNA (ncRNA) に含まれる反復配列がエピジェネティック制御を介してpgRNA転写を抑制するメカニズム解明を目的としている。本研究では、反復配列によるpgRNA転写制御は、ヒストンH3K9・H3K27のメチル化によって生じることを明らかにした。また、オービトラップLC-MS解析を用いて、反復配列と相互作用するタンパク質を網羅的に同定した。さらに、同定したタンパク質のmRNAに対するsiRNAを用いて、pgRNA転写抑制に関与するタンパク質をスクリーニングを行い。2種類の候補を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、宿主由来のncRNAに含まれる反復配列がウイルス再活性化の原因となっているcccDNAからのpgRNA転写を制御するメカニズムを解明を目指している。今回、我々の研究で、この反復配列があるタンパク質と相互作用することでH3K9とH3K27のメチル化を促進していることが明らかになった。このことは、今後のHBVの新たな治療開発に繋がるとともに、pgRNAの新たな転写制御メカニズムの発見ともなり学術的意義も大きと考えられる。
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