研究課題
若手研究
Resistin-like molecule (RELM)βは脂肪細胞の泡沫細胞化、炎症惹起や血管増殖等によって動脈硬化を発症、進展させる。血管内皮機能障害は動脈硬化の第一段階と言われているが、RELMβが動脈硬化を進展させるメカニズムの一つとして血管内皮機能障害を惹起させるか否かは明らかでない。本研究では、RELMβが血管内皮細胞、特にeNOS/NO pathwayに及ぼす影響に関して検討する。RELMβの役割を解明することで、動脈硬化発症の一端を明らかにする。合わせて、血中RELMβ濃度測定が血管内皮機能のバイオマーカー、心血管イベントの予測因子となり得る可能性を検討する。
マクロファージにおいて飽和脂肪酸負荷や炎症刺激にて、RELMβの発現が増加すること、脂肪細胞の泡沫細胞化、炎症惹起や血管増殖等によって動脈硬化を発症・進展させることが明らかになっているが、今回の我々の研究結果からRELMβは、AMPKの発現低下、AMPKのリン酸化、Hsp90の発現低下により、eNOSのセリン117でのリン酸化を抑制し、内皮細胞でのNO産生を減少させた。RELMβは、内皮機能障害を介して動脈硬化に寄与している可能性がある。RELMβは、心血管疾患の治療ターゲットとなりうる可能性がある。
マクロファージにおいて飽和脂肪酸負荷や炎症刺激にて、RELMβの発現が増加すること、脂肪細胞の泡沫細胞化、炎症惹起や血管増殖等によって動脈硬化を発症・進展させることが明らかになっているが、RELMβと血管内皮機能の関係は明らかではなかった。本研究で、RELMβが血管内皮機能を介した動脈硬化に関与していることが明らかになった。血管内皮機能障害は動脈硬化の第一段階と言われており、血中RELMβ濃度が動脈硬化の早期発見につながる可能性や、治療ターゲットになる可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)
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