研究課題/領域番号 |
20K17091
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
柴田 敦 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 病院講師 (60722668)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 拡張型心筋症 / コホート研究 / 心筋生検組織 / microRNA / 逆リモデリング / 心臓周囲脂肪 / 筋肉内脂肪 / 心筋組織凍結保存 / 筋肉内脂肪割合 / miRNA / マイオカイン / 心筋リモデリング / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
拡張型心筋症(DCM)の心筋組織では心筋のリモデリングが認められるが、その機序の解明は不十分である。 DCMでは先天的な遺伝子異常が認められる症例は限られており、遺伝子発現制御の異常が重要であると考える。遺伝子発現の制御機構としてmicroRNA (miRNA) の役割が注目されている。本研究では“後天性要因によるmiRNAの発現変化が、DCM患者の心筋リモデリングに関与する” という仮説を明らかにするために、DCM患者の血液および心筋生検サンプル中のmiRNAの変化と組織所見、臨床経過との関連を解析する。 本研究の成果から、miRNAの制御という観点からみたDCMの新規治療標法の開発に繋げたい。
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研究成果の概要 |
拡張型心筋症の病態解明を目指すべく、“環境要因・後天性要因によるmicroRNA (miRNA)の発現の変化が、拡張型心筋症の心筋リモデリングに関与する” という仮説を立て研究を計画した。 まず、非虚血性心筋症心筋生検症例のコホート研究を実施し、心筋組織所見を含めたベースラインデータを整備した。このコホート研究から、大腿部の筋肉内脂肪割合と心不全イベントとの関連、心臓周囲脂肪と左室の逆リモデリングとの関連を見出した。 また、拡張型心筋症患者の心筋組織中のmiRNAを抽出し、発現プロファイルの検討を行った。結果、miR-198など複数のmiRNAが左室の逆リモデリングと関与する可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
拡張型心筋症の病態解明は不十分であり、そのため治療はこの20年、対症療法から脱却できていない。拡張型心筋症の病態を解明し原因療法へとつなげることが拡張型心筋症治療のブレークスルーには必要である。 本研究にて得られた成果から、環境要因・後天性要因によるmiRNAの発現の変化が、拡張型心筋症患者の心筋リモデリングに関与する可能性が示唆された。この成果はmiRNAの制御という観点からみた拡張型心筋症の新規治療標法の開発に繋がるものと考えられ学術的意義は非常に高いと考える。
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