研究課題/領域番号 |
20K17100
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
緒方 詔子 久留米大学, 医学部, 助教 (50840021)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | アミロイドーシス / Tcシンチグラフィー / タファミジス / 心アミロイドーシス |
研究開始時の研究の概要 |
心アミロイドーシスの確定診断には病理学的証明が不可欠だが高齢者や重症例では施行が困難な場合が少なくない。近年、トランスサイレチン心アミロイドーシスの診断に対する99mテクネシウム (Tc)シンチグラフィーの有用性が注目されている。国際共同臨床試験ではタファミジスがトランスサイレチン心アミロイドーシスの運度耐容能、生活の質、生命予後を改善させたことが報告され早期診断・早期治療の重要性が注目されている。しかし本治療の効果の指標はなく治療反応例の臨床背景も不明である。我々はTcシンチグラフィーの心集積活性が早期診断や重症度に関連すると考え、心集積の評価法、心集積関連因子、生命予後との関連を検討する。
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研究実績の概要 |
全身性野生型トランスサイレチンアミロイドーシスは年齢と共に有病率は増加し、80歳以上でその有病率は約10-25%と推定されているが、日常診療における診断率とは大きなギャップがある。これは、アミロイドーシスの確定診断には生検が必要不可欠であり、高齢者が多いこの疾患では消化管粘膜生検や心内膜心筋生検の施行はリスクが高く、施行が困難であることが影響していると思われる。そのため、非侵襲的イメージングが注目されており、近年99mTcシンチグラフィーはトランスサイレチンアミロイドーシスの診断に有用であることが報告されている。また、アミロイドーシスは予後不良であることが知られているが、トランスサイレチン心アミロイドーシスに対するタファミジス治療は、プラセボ群と比較して30ヶ月死亡を30%低下、心血管関連入院を32%低下させたことが報告されており、早期診断・早期治療が望まれる。しかしながら、タファミジス治療を行っても治療効果の指標はなく、治療反応例の臨床背景についても明らかになっていない。我々は、99mTcシンチグラフィーの心臓集積活性が早期診断や重症度に関連すると考え、心臓集積の評価法、心臓集積に関連する因子、生命予後との関連を検討する。まず、2006年から2021年までの15年間にアミロイドーシスが疑われた肥大心症例のううち、99mTcシンチグラフィーを施行された約200症例を抽出した。病理学的にトランスサイレチン心アミロイドーシスと診断された症例、ALアミロイドーシス症例、非アミロイドーシス例の臨床データについて調査し、トランスサイレチン心アミロイドーシスの臨床的特徴について検討を行なっている。同時に、タファミジス治療を導入した症例を対象に経時的に臨床データの評価・検討を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
対象症例の抽出が概ね完了しており、随時データの解析が順調に実行できているため。
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今後の研究の推進方策 |
データの解析を進めていく。
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