研究課題/領域番号 |
20K17122
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 崇匡 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (60566545)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 慢性心不全 / カヘキシー / 栄養評価 / 急性心不全 / 栄養管理 |
研究開始時の研究の概要 |
急性心不全において長期予後改善が十分確立された治療法はなく、その治療目標は患者の症状の改善や血行動態の改善にとどまっている。したがって、急性心不全患者における病態と栄養評価・管理についても極めてエビデンスに乏しい。本研究ではこの問題に取り組み、急性心不全における栄養評価・管理の重要性を明らかにし、新たなかつ客観的な根拠のある栄養評価・管理の指標を提唱することを目的とし、その成果として急性心不全患者の予後改善が期待できるものと考えている。
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研究成果の概要 |
呼気ガス分析装置を用いた安静指標を用いてエネルギー消費量(REE)は簡便に測定できる。心不全患者の栄養評価としてREEが有用であるかについて検討を行った。慢性心不全1,185名について、REE中央値は1185kcal/dayであった。REE低値群は 年齢が高値で女性の頻度が高かった。また、Body Mass Indexが低く、過去に報告された栄養指標が悪化していた。また、REE低値群ではBNPは高値であったが、左室駆出率は両群で差を認めなかった。さらにREEは独立した心血管イベント、心臓死、全死亡の予測因子であった。REEは心不全患者における栄養指標として有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外において継続した栄養評価および栄養介入がどのように患者アウトカムに影響するかは十分なエビデンスがなく、報告も極めて少ない。したがって、心不全患者における栄養指標の変化およびそれに基づく栄養管理についてはいまだ十分確立されておらず、本研究の成果は慢性心不全患者の継続した栄養指標及び管理を行うに際し、簡便かつきわめて有用な指標となりうる。また、様々な心不全治療介入によって栄養状態がダイナミックに変化しうる可能性があり、心不全の適切な介入の妥当性を評価しうる点でも意義は大きい。
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