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一細胞RNA解析を用いたアテローム性動脈硬化症の新規発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17128
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53020:循環器内科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

木村 舞  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (90645780)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードアテローム性動脈硬化症 / 一細胞RNA解析
研究開始時の研究の概要

アテローム性動脈硬化症は心血管死亡の主要な原因となるが、これまでに確立された治療法は危険因子の管理のみである。本研究では、疾患モデルマウスを用いて大動脈組織の一細胞RNA解析を行って細胞の挙動を理解し、発症機序を解明することで新規治療法の開発につなげることを目的とする。方法として、ApoE欠損マウスに高脂肪食を摂取させて動脈硬化モデルを作成し、その前後の大動脈の一細胞RNA解析を行い、疾患に特異的な細胞集団や遺伝子を同定・抽出する。また、抽出した特異的細胞集団、標的遺伝子の役割を検証して同疾患の新規の発症機序を解明し、治療ターゲットを同定することで、新規治療法の開発につながることが期待される。

研究実績の概要

本研究では、ApoE欠損(ApoE-/-)マウスに高脂肪食を摂取させてアテローム性動脈硬化症モデルを作成し、高脂肪食投与前後の大動脈を摘出して一細胞RNA解析を行うことで、疾患進展後に特異的にみられる新規細胞集団を同定した。同細胞集団は平滑筋細胞と線維芽細胞の遺伝子発現パターンを併せ持っており、疾患進展の過程で平滑筋細胞から分化する細胞であると推測された。また、同細胞集団では複数の平滑筋の骨軟骨形成に関わる遺伝子が異なるタイミングで上昇しており、これらの遺伝子が順に作用して平滑筋が骨軟骨化に関連する細胞に分化して動脈硬化の進行に関わるという仮説を立て、下記の通り検証を行った。
1) ApoE-/-マウスの大動脈の着目因子の免疫染色や定量PCRを行った結果、同因子の発現は動脈硬化進展に伴って上昇し、特にプラーク内で発現上昇がみられた。また、免疫染色ではプラーク内において平滑筋細胞の局在に一致して上昇することが判明した。
2) 着目因子の平滑筋特異的ノックアウトマウスに高脂肪食を投与して動脈硬化モデルを作成した。今後同マウスの動脈におけるプラーク形成や石灰化を評価することで、同因子の動脈硬化への影響を検証する。
3) レトロウイルスベクターを用いてラットの初代血管平滑筋細胞に着目因子を遺伝子導入し、関連因子の発現の変化を確認し、因果関係を調べた。その結果、複数の着目因子を同時に遺伝子導入することで、相乗的に骨化マーカーの上昇がみられ、複数の因子が作用することで平滑筋が骨軟骨化に関連する細胞に分化して動脈硬化の進行に関わるという過程を検証できた。
4) 大動脈の細胞種間の相互作用を可視化するため、既知のリガンドと受容体の情報を基にそれぞれの細胞種の関係性の強さを可視化するインターラクション解析を行い、着目した新規細胞集団が様々な細胞に対してシグナルを送っている様子が確認できた。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2022-12-28  

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