研究課題/領域番号 |
20K17135
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
前田 靖人 久留米大学, 医学部, 助教 (40817011)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 肺高血圧症 / 導出18誘導心電図 |
研究開始時の研究の概要 |
肺高血圧症(Pulmonary Hypertension:以下PH)は予後不良な疾患であるが、PHに対する様々な治療法が進歩し、早期に診断し適切な治療介入を行えば生命予後を改善することが可能となっている。通常の12誘導心電図波形から演算処理して得られる「導出18誘導心電図」という新技術を用いて、現在学校心臓検診のスクリーニングとして使用されている標準12誘導心電図の右室肥大所見よりも優れたPHの新たなスクリーニング方法を開発する。それにより、PHを小児期早期に発見、治療介入することが可能となり、患者の生命予後改善につながると期待する。
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研究実績の概要 |
肺高血圧症(Pulmonary Hypertension:以下PH)は予後不良な疾患であるが、PHに対する様々な治療法が進歩し、早期に診断し適切な治療介入を行えば生命予後を改善することが可能となっている。しかし、PHを診断する上で、現在スクリーニングとして使用されている標準12誘導心電図の右室肥大所見は、感度・特異度共に低い。 近年、一般的な12誘導心電図では捉えきれない右側誘導や背部誘導所見を、12誘導心電図波形から演算処理して導出する新技術があり、導出18誘導心電図として注目されている。本研究の目的は、この導出18誘導心電図から得られる所見を用いてPH診断の感度・特異度を検証し、新たなスクリーニング方法を開発することである。予後不良な難治性疾患のPHを早期に発見・治療介入できるようになり、患者の生命予後改善につながると期待する。導出18誘導心電図の新技術は、非侵襲的で誰でも簡便に施行できるにも関わらず、12誘導心電図では得られなかった多くの付化情報を得られることから、この研究を通して新たな知見が得られる可能性が期待できる。 本研究では、導出18誘導心電図を用いて、PH診断における感度・特異度の高い所見を明らかにする。PH症例や対照症例は、当科でカテーテル検査を行った患者を対象とし、実際にカテーテル検査から得られた平均肺動脈圧や肺血管抵抗と心電図所見との関連について明らかにする。現在、カテーテル検査を行ったPH症例や対照症例を蓄積してデータの収集を行い、「導出18誘導パラメータ検索ソフトウェア」という心電図データの抽出ツールを用いてデータの抽出・解析を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究のPH症例や対照症例は、当科で実際にカテーテル検査を行った患者を対象としている。現在、症例を蓄積し、データの収集を行っている。 導出18誘導心電図のデータ抽出に際して、「導出18誘導パラメータ検索ソフトウェア」という心電図データの抽出ツールを導入することができた。これにより、サーバ上に保存されている心電図データを抽出し、「データ値出力プログラム」がインストールされた汎用コンピュータで処理を行うことで、計測値データファイルや心電図波形ファイルを汎用フォーマットで出力できるようになった。実際にカテーテル検査を行った患者に拘っているためやや対象数が少なくなったが、PH症例と比較する対照症例においても対象者を決定し、現在データの抽出・解析を行なっている。
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今後の研究の推進方策 |
導出18誘導心電図のデータ抽出に際して、「導出18誘導パラメータ検索ソフトウェア」という心電図データの抽出ツールを導入することができた。これにより、サーバ上に保存されている心電図データを抽出し、「データ値出力プログラム」がインストールされた汎用コンピュータで処理を行うことで、計測値データファイルや心電図波形ファイルを汎用フォーマットで出力できるようになった。 データの収集・蓄積に時間を要しているが、データが解析できれば学会などで発表していく。
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