研究課題/領域番号 |
20K17141
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
加茂 亜希子 (嵯峨亜希子 / 嵯峨) 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (70867770)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 心不全 / 腸上皮バリア / 抗菌ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、腸上皮バリア機能の制御が心不全に及ぼす影響を解明し、腸を介した新たな心不全治療の可能性を明らかとすることである。これまでほとんど明らかにされてこなかった心不全モデルマウスの腸上皮・粘液層を分子レベル・組織レベルで解析し、腸上皮バリアの制御機序を解明し、腸上皮バリア機能を改善することが心不全へどのような影響を与えるかについて検証する。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、腸上皮バリア機能の制御が心不全に及ぼす影響を解明し、腸を介した新たな心不全治療の可能性を明らかとすることである。本研究では、心不全モデルマウスの腸上皮を分子レベルで解析し、腸上皮バリア機能を改善させることが心不全へ与える影響について検証した。 通常食の心不全マウス群では、腸上皮の抗菌ペプチドの発現量が減少し、腸上皮バリア機能が破綻していた。一方、腸内細菌叢によって抗炎症作用をもつ短鎖脂肪酸(主に酪酸、プロピオン酸、酢酸)に代謝される食物繊維を摂食させた心不全マウス群においては、腸上皮の抗菌ペプチドの発現量の減少が抑制され、腸上皮バリア機能が改善し、心機能の改善傾向を認めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
様々な心疾患の最終的な病態である心不全の患者数は世界的にみても近年急速に増加傾向にあり、さらなる病態解明および新たな治療、つまり心筋のみを標的とした研究だけではなく心臓と他臓器との臓器連関ネットワークを基にした新たな治療戦略が求められてきている。本研究によって腸上皮バリア機能の制御が心不全に及ぼす影響が明らかとなれば、腸を介した新たな心不全治療の可能性が見いだせる。
|