研究課題/領域番号 |
20K17142
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
長谷川 祐紀 新潟大学, 医歯学総合病院, 特任助教 (00870099)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心房細動 / 早期再分極 / 迷走神経 / カテーテルアブレーション |
研究開始時の研究の概要 |
12誘導心電図における早期再分極所見は、一般人口の3-11%に認める心電図所見で、以前より特発性心室細動や他心疾患における心室性不整脈発症との関連が指摘されているが、申請者は、同所見が心房細動発症の新しい危険因子ともなりうることを報告した。同所見を伴う心房細動に対しては、従来のカテーテルアブレーション治療だけでは再発例が多いことも指摘されている。 本研究では、早期再分極所見が心房に与える特徴について、種々の非侵襲的検査、カテーテルによる心臓電気生理検査を通じて明らかにすることを目的とする。最終的に、それらの特性を克服するようなアブレーション治療方法を開発し、臨床応用に繋げることを目指す。
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研究成果の概要 |
器質的心疾患のない症候性再発性発作性心房細動に対しカテーテルアブレーション(CA)を受けた322人の患者を、早期再分極所見のある(ERP群: n=63)、なし(非ERP群: n=259)に分けて解析した。ERP群では夜間発症の割合が高く、副交感神経の緊張を反映する心拍変動解析(HRV)の指標(RMSSD、pNN50、HFなど)がERP群で有意に高かった。多変量回帰により、これらの指標はERPと独立して関連していた。ベースラインと比較して、RMMSD、pNN50、HFは、両群ともCA後に有意に減少した。CA後、これらの指標は両群間で差はなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
早期再分極所見をもつ発作性心房細動患者の心房細動発症に、迷走神経緊張が強く関連することが示唆された。今後、臨床成績についても明らかにしていく予定である。同所見をもつ心房細動患者に、自律神経を標的とした治療など、新たな治療戦略構築につながる可能性があり、詳細な機序とともに引き続き検証を重ねる予定である。
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