研究課題/領域番号 |
20K17146
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤居 祐介 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (10837868)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | RYR2 / CALM / CPVT / LQTS / カテコラミン誘発性多形心室頻拍 / 先天性QT延長症候群 / カルモジュリン / リアノジン受容体 / QT延長症候群 / QT延長 / RYR2変異 / カテコラミン誘発多形性心室頻拍 / 心筋リアノジン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
カテコラミン誘発性多形性心室頻拍 (CPVT) は、若年者に運動時の不整脈突然死を起こす重篤な疾患で、主な原因は心筋のリアノジン受容体遺伝子(RYR2)の変異である。CPVT患者の一部ではQT時間の延長を認めており、 は学童期に運動中の失神をきたす点が先天性QT 延長症候群 (LQTS) 1型と共通しているが、治療法が異なるため、鑑別が必要になる。本研究では、LQTS患者とQT延長合併CPVT患者を比較し、両者の臨床像を明らかにする。さらにQT延長を来すRYR2変異の機能を調べ、QT延長を起こすメカニズムを解明する。これらを通じて、CPVTの診断効率を改善し、若年者突然死をなくすことを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、当初LQTS患者とQT延長合併CPVT患者を比較し、両者の臨床像を明らかにすることと、一部のRYR2変異がQT延長を起こすメカニズムを解明することを目的としていたが、中途からCPVT1(RYR2変異)のみでなく、CPVT2(CALM変異)患者にも対象を広げてT波の解析・比較を行った。CALM-QT延長症例に関してもT波形状の解析を進めて、先に「カルモジュリン変異を有する患者群」という形でまとめて、ヨーロッパ心臓病学会にて報告した。発表では、322例の小児致死性不整脈群の中で6つのCALM1-3変異を9名の患児に同定したこと、それらのカルモジュリン蛋白内の局在について詳細に報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CPVT/ CALM関連LQTSは重症度の高い遺伝性不整脈疾患であるが、その頻度が少ないこともあり、特にCPVTに対しての遺伝子検査が保険適応となっていないなど、医療における対応はいまだ発展途上である。本研究を通して、国内におけるCPVT, CALM関連LQTSの病態についてより理解が進むことが期待される。特に、乳幼児期に致死性不整脈が多いという知見は重要なメッセージであり、これらのエビデンスを国内症例で蓄積することで、今後のCPVTに遺伝子検査保険適応導入などのアウトカムにつなげていけることが期待される。
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