研究課題/領域番号 |
20K17156
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
萬納寺 洋士 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (80869553)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 血圧変動 / 高血圧 / 心血管イベント / 動脈圧受容器反射 / 動脈圧反射機能 / Baroreflex |
研究開始時の研究の概要 |
血圧変動の存在は高血圧患者の心血管イベントリスクをさらに増加させる。我々は、血圧制御の主要な規定因子である動脈圧反射機能を連続血圧波形から定量的に推定する手法を開発した(Baroreflex index: BRI)。動脈圧反射は特定の周波数帯(<0.1 Hz)で特に血圧調節に寄与していることから、連続血圧波形を周波数解析し、Power spectrum density(PSD)を抽出することで、動脈圧反射機能依存の特徴量が検出可能となる。本提案は①臨床応用可能なBRI測定手法を考案し、動物実験で検証した上で、②人におけるBRI測定を行い、指標としての妥当性を証明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は心血管イベントリスク評価のため、血圧変動を定量的に評価し、その臨床応用を図るものである。ラットを用いた動物実験では、連続記録した血圧波形に対し周波数解析を用いた評価を行うことで、個体ごとの血圧制御機能を評価できることが分かった。また、同アルゴリズムを臨床研究に応用し、15分から30分の連続血圧波形記録により24時間の血圧変動が評価できることが証明された。基礎研究、臨床研究はそれぞれ英文科学雑誌に採択されている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心血管イベントは一度起きると後遺症が残る可能性が高い。このため健康寿命延長のためには心血管のイベントリスクをより正しく評価し、リスクに応じた治療を行うことが重要となる。本研究ではこれまで評価に長時間の記録が必要であった血圧変動を、独自のアルゴリズムにより短時間で評価することを可能とした。検査時間が24時間から30分に短縮できたことは大きな意義を持ち、今後臨床応用が期待される。また本研究成果は英文科学誌に2篇採択されており、高血圧分野における今後の研究に対しても貢献がなされた。
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