研究課題/領域番号 |
20K17168
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | (財)冲中記念成人病研究所 |
研究代表者 |
桑原 政成 (財)冲中記念成人病研究所, その他部局等, 研究員 (20728290)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | キサンチンオキシダーゼ阻害薬 / 離脱症候群 / 尿酸 / 併用薬 / 死亡 / 心血管疾患 / 高尿酸血症 |
研究開始時の研究の概要 |
高尿酸血症は、高血圧や慢性腎臓病の独立したリスク因子となるだけではなく、心血管疾患の発症にも密接な関係があることが報告されている。高尿酸血症の治療としては、キサンチンオキシダーゼ阻害薬(XOI)が広く使用されているが、XOIを中止された症例で心血管疾患や死亡が増えるなど、XOI離脱症候群が注目されている。本研究では、XOI離脱症候群の日本での現状を明らかにし、その機序の解明を行う。
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研究成果の概要 |
キサンチンオキシダーゼ阻害薬(XOI)離脱症候群の有無を明らかにするため、XOI薬の中止に伴う心血管疾患の発症、死亡との関係を調べた。JMDCのレセプトデータと、日本循環器学会の循環器疾患診療時実態調査(JROAD)のデータを購入し、虎の門病院の倫理委員会で承認を受け、解析を進めた。 解析結果としては、XOI離脱群における死亡率の増加が示されたが、XOI中止群における死亡症例は、他の薬も中止されている例が多いことが明らかにされた。入院中の一時的なXOI離脱群において、死亡リスクが7倍程度高くなる可能性が示唆された。他剤との関係や薬剤中止の原因も含めて、さらなる慎重な検討が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果として、これまでの報告と同様に、キサンチンオキシダーゼ阻害薬(XOI)の中止群で死亡の割合が高かったが、XOI中止した死亡患者のほとんどが他の薬も中止されていることが明らかとなり、XOI離脱と死亡との直接の因果関係については明らかにはできなかった。 本研究と通じて、薬の離脱においては、他の薬との関係についても調べることの重要性が明らかにされた。単剤を中止している患者を抽出することの難しさが本研究で明らかとなり、今後の研究を進める際には、他の薬との関係性も考慮に入れた解析が求められる。 今後も、他の交絡因子を踏まえたXOI離脱症候群の検討が必要と考えられる。
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