研究課題/領域番号 |
20K17184
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
田代 宏樹 佐賀大学, 医学部, 助教 (00795031)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 気管支喘息 / 肥満 / 腸内細菌 / 喘息 / 気道過敏性 / GLP-1 / 好中球性気道炎症 / 肥満マウス / GLP^1 / 肥満難治性喘息 / 腸内細菌叢 / グルカゴン様タンパク |
研究開始時の研究の概要 |
肥満は、喘息の難治化因子として重要であるが、確立された治療薬は存在しない。我々は肥満による腸内細菌叢変化が喘息の主病態である気道過敏性や気道炎症に関与することを証明した。腸内細菌の変化が肺を含めた遠隔臓器の機能制御を行うメカニズムとして腸管ホルモン、特にグルカゴン様タンパク(GLP-1)が注目されている。本研究では、腸内細菌叢変化による喘息病態増悪因子として、GLP-1に注目し、GLP-1作動薬が肥満喘息の難治化の治療薬となるか検討する。
|
研究実績の概要 |
オゾンによる肥満マウスを作成するため佐賀大学工学部との共同研究でオゾン発生器および暴露チャンバーを作成し、db/dbマウスによる検証を行ったが明らかな気道過敏性亢進や気管支肺胞洗浄液中の好中球増加は見られなかった。また、セマグルチド投与による抑制実験を行ったが、明らかな気道過敏性亢進の抑制や気管支肺胞洗浄液中の好中球減少は見られなかった。 次にob/obマウスを用いてオゾン暴露を行うとWTマウスと比較し好中球数の増加は見られなかったが気道過敏性が有意かつ著明に亢進することを発見した。また、BAL中総蛋白およびTSLP濃度が有意に上昇すること発見した。
次に腸内細菌に関与した抑制効果を検討するため、抗菌剤であるアジスロマイシンを経口強制投与を行うと有意に気道過敏性亢進が抑制されることを発見した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19蔓延により臨床が多忙であり十分な基礎研究を行う時間が取れなかったが現在は基礎研究を行える時間が徐々に増えてきておりかつポジティブデータが出てきている。
|
今後の研究の推進方策 |
今後ob/obマウスにセマグルチドを投与する実験や、アジスロマイシンを投与した肥満マウスの腸内細菌叢を無菌マウスに移植するノトバイオ実験を予定している。 気管支肺胞洗浄液のサイトカインに対してはマルチプレックスアッセイによるたんぱく解析 腸内細菌叢については16s rRNA解析を予定し、アジスロマイシンやセマグルチドによる腸内細菌叢の変化についても評価を行う。
|