研究課題/領域番号 |
20K17187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
西山 裕乃 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (80847468)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 喘息 / 末梢気道 / 呼気一酸化窒素濃度肺胞成分 / 遺伝子 / CANO / 遺伝子研究 / 治療抵抗性喘息 / iNOS遺伝子 / 遺伝子多型 / Small Airway領域 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(CCTTT)nやNOS2 mRNAと①CANO、②エントリー後1年間の喘息増悪、③エントリー1年前からエントリー1年後までの肺機能の経年変化量、④気道過敏性との関係⑤遺伝子多型との関連を明らかにする。①②は既報(図1・表1)に、③④は私たちのデータ(図3・4)に基づいたアウトカムである。⑤は近年TAGCにより解明された遺伝子多型を用いた発展的な検討である。 名古屋市立大学病院と静岡県立総合病院の2施設で症例を集積する。 対象患者は、実施医療機関に少なくとも1年以上通院歴があり、エントリー約1年前にスパイロメトリーが行われている喘息患者とする。
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研究実績の概要 |
喘息の病態には中枢気道のみならず、末梢気道(SA)領域の気道炎症が関与することが近年注目されており、吸入ステロイド薬が到達しにくいSA領域の気道炎症の残存が難治化の一因と考えられている。呼気一酸化窒素濃度(FeNO)は気道のTh2炎症を表す非侵襲的なマーカーとして広く用いられており、その肺胞成分(CANO)はSA領域の気道炎症を反映し、喘息の重症度と相関することが示されている。FeNOは気道上皮細胞の誘導型NO合成酵素(iNOS)の発現亢進により産生が促進されるが、CANOの産生に関わる遺伝子制御は知られていない。最近、iNOS遺伝子のプロモータ領域の塩基配列のリピート数:(CCTTT)nとNOS2 mRNA発現が負の相関関係することが報告された。この研究ではShort allele群(≦ 11)とlong allele群(>12)の2群間の解析では、NOS2 mRNA発現量に有意差を認めたものの、FeNO値は同等であった。しかし、両群間で喘息の増悪回数に差異を認めることから、私たちは「FeNOの差異としては現れないSA領域でのTh2炎症、すなわちCANOに相違がある」という仮説を立てた。 本研究では当院に通院している喘息・慢性咳嗽患者のうち、文書により同意を取得できた患者130例に採血やFeNO測定、肺機能検査、問診票の取得を行った。ただし、遺伝子採血のための検体が不十分であった21人に関しては2回目の血液採取を行った。CCTTTリピート数を含めた遺伝子解析に関しては、検体を静岡県立大学に郵送し、解析を依頼した。今後、CCTTTリピート数とCANOや肺機能、増悪を含めた臨床指標との関連について解析する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
患者のエントリーは終了したが、解析が十分に進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
CCTTTリピート数とCANOや肺機能、増悪を含めた臨床指標との関連について解析する。
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