研究課題/領域番号 |
20K17190
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
増澤 啓太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (80772459)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 肺癌 / フコース糖鎖 / FUT3 / GDP-L-fucose / 転移 / 糖鎖修飾 / フコシル化 / フコース / キャリア蛋白 / ITGB1 / レクチンアレイ / フコース転移酵素 / 糖鎖プロファイリング / バイオバンク |
研究開始時の研究の概要 |
細胞表面に発現する糖鎖は, 癌の進展において重要な役割をはたしている. しかし, 糖鎖解析は技術的に困難であり, 多検体を用いた詳細解析はほとんど検討されてこなかった.申請者らは, 本邦で開発された糖鎖発現を網羅的に解析できるレクチンマイクロアレイを用いる事で, 肺癌バイオバンク検体(癌組織, 非癌組織)の糖鎖プロファイリングを確立した. 本研究ではこの独自の実験基盤をもとに以下をめざす. ①肺癌組織検体を用いた糖鎖変化を明らかにする, ②肺癌特異的な糖鎖の機能及び臨床的意義を明らかにする. 本研究を通して, 予後不良な進行肺癌における糖鎖を標的とした新規診断マーカー・治療法を確立する.
|
研究成果の概要 |
細胞表面に発現する糖鎖は, 癌の進展において重要な役割をはたしている. しかし, 肺癌における糖鎖の制御機構及び機能は十分明らかにされていない. 本研究では、肺癌における糖鎖の制御機構・機能を明らかにする為、肺癌バイオバンクを用いて肺癌組織・正常肺組織のメタボローム解析・糖鎖プロファイリングを行った. 肺癌組織ではフコース転移酵素のFUT3発現及びGDP-L-fucose de novo経路が細胞表面のフコシル化を制御する事を明らかにした. また、ITGB1等の細胞接着分子のフコシル化を介して, 肺癌細胞の浸潤能・転移能が制御される事を明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌バイオバンク検体を用いて、肺癌特異的な糖鎖及び、その制御機構・肺癌進展における機能・臨床的意義を明らかにした. FUT3を含むフコース糖鎖合成経路が肺癌に対する新規治療標的になりうることが示唆された。
|