研究課題/領域番号 |
20K17223
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
福島 貴大 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教(専修医)(臨床研究) (00867765)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 間質性肺炎 / オルガノイド / 個別化医療 |
研究開始時の研究の概要 |
生きた細胞であるオルガノイドを用いることによってin vitro、in vivoで有効な薬剤の評価が可能になり新規治療法の開発が可能になる。本研究の目的は、オルガノイド培養技術を用いて、間質性肺炎の病態解明、新規治療法開発を行うことである。
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研究実績の概要 |
間質性肺炎は治療抵抗性に呼吸不全、死亡にいたる難治性疾患であり、多くの悪性腫瘍よりも予後不良とされる。当該疾患の研究領域においては、ヒト検体を用いた適切な疾患モデルが存在せず、この分野の発展を妨げている。我々の研究室では、生きた細胞を継続培養するオルガノイド培養の系を樹立し、患者の肺由来細胞の遺伝子変異、遺伝子発現プロファイルを評価するシステムを確立している。 本研究の目的は、独自のオルガノイド培養技術を用いて、間質性肺炎の病態解明、新規治療法開発を行うことである。 まず初めに、オルガノイド培養技術を用いて、非癌部の患者由来の肺組織のオルガノイドライブラリー作成を行った。肺胞領域のオルガノイド培養において、微小環境因子(niche)の検討ではWnt, ERK/AKTシグナルが継続培養には必要であることを見出した(Cell Rep. 2021 Jun 8;35(10):109218)。また、バイオバンク検体(間質性肺炎合併肺癌10例、間質性肺炎非合併肺癌10例)を用いたRTK arrayでは、間質性肺炎においてEGFR、IGF1R、InsulinRの活性化を確認した。現在、間質性肺炎を背景疾患にもつ患者由来の非癌部オルガノイド培養について、微小環境因子(niche)の検討を行っている。 今後間質性肺炎由来の肺組織オルガノイドの遺伝子変異、発現プロファイルの解析を行う。また、樹立したオルガノイドにおいて同様にRTK arrayやWestern blotでのキナーゼ 発現解析を行う予定である。これらの統合解析により、間質性肺炎における上皮細胞ないしは線維芽細胞特異的に高発現し疾患発にかかわる遺伝子異常やキナーゼを生きたままの細胞であるオルガノイドライブラリーより同定することで間質性肺炎病態解明や新規治療法開発を目指す。
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