研究課題/領域番号 |
20K17224
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
持丸 貴生 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (60594570)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 2型自然リンパ球 / IL-27 / Toll-like receptor 7 / 2型自然リンパ球(ILC2) / TLR7 / ILC2 / ステロイド抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
近年我々は自然免疫を担う2型自然リンパ球(ILC2)がステロイド抵抗性の好酸球炎症を誘導することを発見した。ILC2の制御については知見が乏しいが、我々はIL-27がILC2からの2型サイトカイン産生を抑制する一方、組織修復に関わるアンフィレギュリンの産生は抑制しないことを発見しており、IL-27がILC2の理想的な抑制因子と考えた。そこで、重症喘息患者のILC2におけるIL-27の効果を検証するとともに、TLR7のアゴニストを用いて効率良くIL-27を誘導する手法を確立し、最終的にはステロイド抵抗性喘息患者の新たな治療方法を発見することを目的とした。
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研究成果の概要 |
2型自然リンパ球(ILC2)はステロイド抵抗性の好酸球性気道炎症を誘導し、重症喘息の病態に関与している可能性が示唆されている。申請者のグループは以前IL-27がILC2の強力な抑制因子であることを発見した。今回我々は、IL-27がヒトILC2に対しても抑制効果を有することを明らかにした。さらに、生体内でIL-27を誘導する物質としてToll-like receptor 7(TLR7)アゴニストを同定し、間質マクロファージからのIL-27産生によってILC2を介した喘息病態を抑制することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ILC2はステロイド抵抗性を獲得する故、その制御方法は不明な点が多い。今回IL-27がヒト由来のILC2に対して有力な抑制サイトカインであることを明らかにし、さらに生体内でIL-27を効率よく誘導しILC2を抑制する方法を見出した。この知見がILC2を介した喘息病態に対する新たな治療につながる可能性が期待される。
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