研究課題/領域番号 |
20K17232
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
中山 幸治 日本医科大学, 大学院医学研究科, ポストドクター (10857577)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 悪性胸膜中皮腫 / 耐性 / 新規治療戦略 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性胸膜中皮腫は使用できる薬剤が少なく、薬剤耐性化は臨床的に深刻であり新規治療戦略が望まれます。今回、薬剤が効くもの(感受性株)、薬剤が効かないもの(耐性株)に加え、薬剤が効いていたけれども耐性を持つようになったもの(耐性化株)を既に独自に作成しました。これらの細胞株を遺伝子レベルで比較していくことにより、薬の効果予想因子・耐性因子や新規治療戦略の発見につなげていくことを目的とした研究です。
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研究実績の概要 |
本研究は悪性胸膜中皮腫についての研究である。昨今では免疫チェックポイント阻害薬の使用も可能となっているが、悪性胸膜中皮腫は肺癌に比べると臨床で使用できる抗癌剤の種類が少なく、薬剤耐性化は臨床的に深刻な問題であることにかわりはない。 悪性胸膜中皮腫に使用されり薬剤にペメトレキセドがある。悪性胸膜中皮腫の細胞株について、ペメトレキセドが効く感受性株、ペメトレキセドが効かない耐性株、そして、感受性株を耐性化させた耐性化株を樹立している。それらを比較解析することで耐性化のメカニズムを探る計画である。 その解析の主たる手段として、当初の計画では予定していなかったマイクロアレイに変更することも検討したが、出力結果の汎用性や費用等も考慮した結果、当初の予定通り次世代シークエンサーを用いることとした。 本研究ではRNAについて着目して、miRNAも含めて次世代シークエンサーを用いた解析の計画立案を具体化させた。シークエンス解析は業務委託することとした。委託先の選定、費用と業務内容とのバランス、また、これまで探求されてこなかったテーマもできるだけ盛り込む形で計画立案を行った。実際に契約を行っていく過程で予想外の時間を要することになってしまったが、現時点まででシークエンスは終了している。 現在、ペメトレキセドの耐性メカニズム、ニンテダニブの耐性メカニズム、また、正常株と中皮腫株との間で比較解析を行っている段階である。その解析結果をもとに、バイオマーカーYや新規治療戦略につながる因子について精査していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現時点まででシークエンスは終了しており、続けて、現在はmRNA解析、miRNA解析、また、その統合解析を進めている段階である。パスウェイ解析も行う予定である。これを、ペメトレキセド感受株と耐性株・耐性化株との間で、ニンテダニブ感受性株と耐性株・耐性化株との間で、また、正常株と中皮腫株との間で比較解析を行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
既述の通り、現在は解析を進めている段階である。その出力された解析結果をもとに、バイオマーカーや新規治療戦略につながる因子をピックアップしていき、興味深いもの、探索する価値があると考えられるものについて、新たな研究デザインを構築して実証していきたい。
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