研究課題/領域番号 |
20K17274
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松浦 亮 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30847041)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 心腎連関 / 交感神経 / ミトコンドリア / 心不全 / 急性腎障害 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全患者における慢性腎臓病(CKD)の合併率は高く、CKDを合併している場合には予後が不良である。しかし、その病態は明らかではなく、有効な治療方法もない。本研究では心不全による腎障害の進展は、腎交感神経活性化を介したミトコンドリア生合成の低下が主病態であるという仮説を立て、それを証明することを目的とした。またミトコンドリア生合成を活性化する物質を投与することで心不全における腎障害の改善がみられることも検証する。
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研究成果の概要 |
心不全により腎臓では線維化が促進されていることを確認し、腎のミトコンドリアの形態がで変化していることを確認した。Renal sympathetic denervation(RSDN)による交感神経の抑制では線維化の程度は変化がなかった。一方で、急性腎障害後における心不全の影響については、急性期においては変化はなかったが、回復期には腎線維化の軽減がみられた。こちらも交感神経の関与を考え、RSDNにより腎臓の線維化が増加していることがわかった。このことから心不全下において急性腎障害からの回復期は交感神経が関与していることを示唆する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心不全による腎臓への交感神経活性を介した影響を慢性期、急性期に分けて評価し、従来から言われていた仮説を検証した。今回の研究では急性期、慢性期については影響は明らかではなかったが、急性期からの回復期には交感神経が良い影響を与えている可能性がある。今後は交感神経を介して腎臓に具体的にどのような変化を与えているかを分子レベルでさらに検証し、治療のターゲットを探索することで、現在増加している心腎連関の治療の創薬につながる。
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