研究課題/領域番号 |
20K17275
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菅原 有佳 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (70841881)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | whole genome sequence / 糖尿病性腎臓病 / 構造多型 / 全ゲノムシークエンス / 融合遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病合併症は多因子疾患として知られるが、その遺伝的側面についてはまだ発展の余地がある。糖尿病性腎臓病コホートの全ゲノムシークエンスデータを用いて、特にゲノムの構造多型(50 bp以上の比較的広い領域の欠失・重複・転座等)に着目し解析を行う。特に、昨今糖尿病合併症との関連が注目されている補体関連遺伝子領域や、糖尿病関連のSNVが報告されている炎症・代謝関連遺伝子などの領域に重点をおく。同定された変異・多型のリコンビナント蛋白を作成し、細胞を用いた機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
糖尿病性腎臓病の79例の全ゲノムシークエンスデータを臨床情報とともに解析し、疾患発症や臨床病型に関連する1塩基多型およびshort In/Del、さらに構造多型の検出を行った。1塩基多型およびshort In/DelについてはACMGガイドラインでpathogenic/likely pathogenicのものを抽出し、その頻度を既報と比較したところ、既報よりも多いとの結果を得た。構造多型については糖尿病性腎臓病の表現型に関連するものを12検出することができた。これらの頻度調査を大規模コホートに依頼中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、生活習慣病とされる本邦糖尿病性腎臓病症例において、腎疾患・糖尿病・炎症等に関係のあるpathogenic/likely pathogenicな多型が相当数発見され、本疾患の治療においては生活習慣の是正に加え、遺伝学的背景からのアプローチも今後必要とされることが示唆された。また、疾患原性のある多型を保持する症例を見分けることは臨床病型からは難しいことも示唆された。さらに、これまで本疾患に対する構造多型の関与は明らかではなかったが、疾患の表現型に相関する構造多型が検出されたことから、構造多型の疾患への寄与も示唆される結果を得た。
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