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炎症と免疫システムが寄与する慢性腎臓病の塩分感受性高血圧の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17276
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53040:腎臓内科学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

橋本 博子  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (60846062)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード慢性腎臓病 / 塩分感受性 / WNK / 炎症 / 高血圧 / WNKキナーゼ / 免疫 / TNFα
研究開始時の研究の概要

本邦の慢性腎臓病(CKD)患者数は1330万人と推計され、CKDの進展予防・予後改善のための治療法開発が喫緊の課題となっている。塩分感受性高血圧はCKDに高率に合併し、心血管病変およびCKD進行の強いリスク因子である。当教室ではこれまでにWNKキナーゼが塩分感受性高血圧をきたすことを明らかにしてきた。一方、慢性炎症はCKDの病態に関与することが知られている。最近、我々はCKDモデルマウスにおいてWNKが活性化され、その事象に炎症シグナルが関与している結果を得た。本研究は、CKDにおける炎症・免疫機構とWNKとの関連およびその制御機構を明らかにし、塩分感受性高血圧の新規治療薬の開発を目指す。

研究成果の概要

CKD マウスモデルを用いて、WNK シグナルと塩分感受性を評価した結果、CKD マウスモデルの一部で WNK1-SPAK シグナルが亢進し塩分感受性高血圧発症に関わっていることを発見した。 炎症性サイトカインの一つである TNFαが WNK1- SPAK シグナルの亢進に関わっていることが示唆され、WNK1-SPAK シグナルが亢進している CKD マウスモデルに TNF阻害薬を投与したところ、CKD 腎臓で産生が増加した TNFαは WNK1 蛋白の分解を担うNEDD4-2の発現を抑制し、増加した WNK1 蛋白が塩分再吸収を増加させて塩分感受性高血圧を惹起していることが明らかになった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、WNK シグナルが免疫機構による血圧制御メカニズムの一端を担っており、CKD の塩分感受性亢 進に関わっていることを世界に先駆けて明らかにした。CKDではNCCの阻害薬であるサイアザイド系利尿薬の効果に個人差があることが知られており、サイアザイドの有効なCKDでTNFα-WNK1-SPAK-NCC シグナルが活性化している可能性が示唆された。そのため、腎臓でのTNFα産生の評価は腎機能の低下した患者個々に対する適切な降圧療法選択に有用と考えられた。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Calcium-based phosphate binder use is associated with lower risk of osteoporosis in hemodialysis patients2021

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto Hiroko、Shikuma Satomi、Mandai Shintaro、Adachi Susumu、Uchida Shinichi
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 号: 1

    • DOI

      10.1038/s41598-021-81287-4

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Renal TNFα activates the WNK phosphorylation cascade and contributes to salt-sensitive hypertension in chronic kidney disease2020

    • 著者名/発表者名
      Furusho T, Sohara E, Mandai S, Kikuchi H, Takahashi N, Fujimaru T, Hashimoto H, Arai Y, Ando F, Zeniya M, Mori T, Susa K, Isobe K, Nomura N, Yamamoto K, Okado T, Rai T, Uchida S
    • 雑誌名

      Kidney International

      巻: 97 号: 4 ページ: 713-727

    • DOI

      10.1016/j.kint.2019.11.021

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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