研究課題/領域番号 |
20K17280
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松本 あゆみ 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (40794053)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 人工知能 / 腎生検 / 腎病理 / 超解像度顕微鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
腎生検は腎疾患の診断と治療に必須の検査であり、その客観的診断基準を確立すれば腎疾患患者の予後改善に貢献することができる。我々は本研究において、deep learning を用いたヒト腎生検画像診断システムを構築し、医療現場への実装を目指すとともに、機械の眼が示す腎疾患を特徴づける本質的特徴の組織学的存在部位を明らかにすることにより、腎疾患の病態を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、Artificial Intelligence(AI)に超解像度顕微鏡画像の情報を組み合わせ、腎生検画像からより正確に腎疾患を診断し、さらに腎予後を予測できるAIを構築することを目的とする。全国多施設から、5002例の腎生検画像および対応する症例の臨床情報のデータセットを作成した。腎生検画像から切り出したパッチ状の画像を用いてAIの学習を行い、腎病理組織に認められる病変のSegmentationおよびその視覚化し、糸球体や尿細管における病変領域を定量的に評価した。診断医による組織診断スコアおよび臨床情報との関連を検討したところ、AIによる診断結果はヒトに劣らない精度であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病は本邦の成人の約8人に1人が罹患しているといわれる頻度の高い疾患であり、進行すれば透析治療などの腎代替医療法が必要となるため医療経済的にもその対応は喫緊の課題である。腎生検は腎疾患の診断と治療において最も重要な画像診断の一つである。様々な病態において、腎生検による組織診断スコアが予後と関連する事が知られている。しかしながら、腎生検診断においては、診断者間の一致率に改善の余地があることが報告されている。本研究により、腎生検診断の標準化と客観的な定量評価を行うことが可能となり、より精密な予後予測や腎疾患の予後改善に寄与する可能性があり、学術的・社会的意義は大きい。
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