研究課題/領域番号 |
20K17283
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
辻 憲二 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10816995)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ネフローゼ症候群 / マイクロRNA / 巣状分節性糸球体硬化症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、特発性ネフローゼ(NS)症候群についてエクソソーム内のマイクロ (micro)RNAの解析により新たな病態機序解明を行うものである。特発性NSを呈する巣状分節性糸球体硬化症及び微小変化型NSは、これまでの知見より患者血清中の液性因子が病因であることが示唆される一方で、明らかな因子の特定にはいたっていない。本研究では特発性NSの血清中のエキソソーム内のmicroRNAを解析し、得られた疾患特異的microRNA候補に対するmicroRNA-mimic及び抗体を用いて糸球体上皮細胞障害への影響を解析することにより特発性NS発症の病態機序解明を行うとともに新規治療法を探求するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、ネフローゼ症候群患者の血清に含有されるエクソソームが特発性ネフローゼ症候群の病因となる可能性を探るとともに、エクソソームに含有されるmicroRNAなどの因子を解析することによって特発性ネフローゼ症候群に対する新規治療法の探求を目指すことを目的とした。ネフローゼ症候群患者の血清および血清由来エクソソームの野生型マウスへの静脈注射により、遷延する尿蛋白が惹起されたことより、糸球体上皮細胞障害の要因となる因子が両者に含有されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ネフローゼ症候群の病因は依然として不詳であり、特に難治性NSの主な原因である巣状分節性糸球体硬化症の治療法は十分には確立されておらず、ネフローゼ症候群が持続する症例の腎予後は不良である。今回の我々の研究により、ネフローゼ症候群の病因因子が患者血清のエクソソームに含有されることが示唆された。今後の解析によって特定の病因が解明されれば新規治療法の開発につながる可能性も期待され、これらの新規治療の開発がもたらす腎予後の改善から社会的意義は大きいと考えられる。
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