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乾癬、感染症、メタボリック症候群における抗菌ペプチドカセリサイディンの関与

研究課題

研究課題/領域番号 20K17304
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

高橋 隼也  東北大学, 大学病院, 助教 (30712195)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード抗菌ペプチド / カセリサイディン / DAMPs/PAMPs / 乾癬 / 感染症 / メタボリック症候群 / DAMPs / HMGB1
研究開始時の研究の概要

慢性難治性の皮膚疾患である乾癬の炎症症状がなぜ起こるのか、なぜ慢性に経過するのか、なぜ感冒などの感染症を契機に増悪するのか、そしてなぜメタボリック症候群が合併するのか、という臨床上の疑問について検討する。われわれは、乾癬患者に発現している抗菌ペプチドカセリサイディンが乾癬のメカニズムに関与している可能性を予測しており、乾癬の新たな治療薬開発につなげたいと考えている。

研究成果の概要

代表的なDamage-associated molecular patterns (DAMPs)を抗菌ペプチドLL-37とともにヒト培養角化細胞に加えたところ、乾癬の病態形成に重要な炎症性サイトカインが誘導された。またこれらの誘導は、スカベンジャー受容体(SR)の阻害により抑制された。これはLL-37がこれらのDAMPsと結合し、SRから細胞内に取り込まれ、炎症を誘導することを示す。
また、乾癬患者皮疹部の組織標本を用いた免疫染色では、真皮にLL-37陽性細胞がみられる症例でのみ、表皮でIL-36γが観察され、生体内でLL-37により表皮角化細胞からのIL-36γ産生が促される可能性が示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

乾癬は日本で約10万人の患者が存在する主要な皮膚疾患であり、皮膚、関節症状により生活の質を下げるだけでなく、その慢性炎症状態の持続が生命予後にも影響することが知られるが、その病態、分子機序には未だ不明な点が多い。本研究により、乾癬患者の血中、皮膚でみられるLL-37がDAMPsの取り込みを促進し、IL-36γなどのサイトカイン分泌を誘導して乾癬の炎症を誘導するという機序が示された。
この機序は乾癬に限らず広く炎症性疾患、メタボリック症候群を増悪させると考えられ、LL-37やSRを標的とした治療が、革新的な抗炎症治療方法の開発に発展する可能性を期待する。

報告書

(3件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2023-01-30  

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