研究課題/領域番号 |
20K17335
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
井川 哲子 旭川医科大学, 医学部, 講師 (30548821)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | スフィンゴシン1リン酸 / S1PR1 / 表皮バリア機能 / S1PR / 皮膚免疫学 |
研究開始時の研究の概要 |
-表皮角化細胞において、S1PR1-5は皮膚疾患治療のターゲットとなり得るか- 表皮角化細胞には5種類のスフィンゴシン-1-リン酸受容体(sphingosine 1-phosphate receptor: S1PR)1-5が発現している。しかし、それらの表皮における機能はまだ十分に解明されていない。この研究で、表皮角化細胞における正常時、及び炎症性皮膚疾患や皮膚感染症の際のS1PR1-5それぞれの機能を明らかにし、これらの受容体の働きを調節することが皮膚疾患の治療応用につながるか検討を行う。
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研究実績の概要 |
培養ケラチノサイトを用いたS1PR3-5のノックダウンを行い、表皮の構造に関わる遺伝子や自然免疫にかかわる遺伝子のmRNA発現を検証した。S1PR3は表皮の構造に関わるDSG1、DSC1、CDSN、KRT10、TJP1、CLDN1、OCLNや自然免疫に関わるDEFB4Bとの多数のmRNA発現低下を認めた。この状況はアトピー性皮膚炎急性期や尋常性乾癬のような炎症性皮膚疾患の表皮の状況と酷似しており、実際上記疾患患者の表皮ではS1PR3蛋白発現が低下しており、S1PR3の表皮恒常性維持、及び炎症性皮膚疾患の病態への関与を示唆する結果となった。 S1PR4とS1PR5のノックダウンではS1PR3とは異なり、表皮構造に関わるmRNAの発現はむしろ上昇する傾向があり、DEFB4B関してはS1PR4ノックダウンで上昇、S1PR5ノックダウンで減少という結果になった。ケラチノサイトに発現しているS1PR1-5の機能は受容体ごとに異なり、表皮の構造mRNAのはつげんに関しては相補的に働いていると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実験補助を依頼する人員の確保が難しく、実験へ割けるエフォートの比率が低下している、
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今後の研究の推進方策 |
今年度の成果はISID2023でポスター発表を行えた。今後は炎症性皮膚疾患と各S1P受容体の関わりについてより検索を行いたい。
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