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ドラッグ・リポジショニングによる全身性強皮症の新規治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K17346
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53050:皮膚科学関連
研究機関福井大学

研究代表者

加藤 卓浩  福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (80867820)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード強皮症 / エパレスタット / 皮膚線維化 / EMT / 強皮症モデル / 全身性強皮症 / エパルレスタット / ドラッグ・リポジショニング
研究開始時の研究の概要

全身性強皮症は、皮膚や内臓臓器の線維化と血管障害をきたす膠原病で、病態解明と治療法の確立が急務である。一方で新規薬剤の開発には費用、労力、時間を要し、既存薬のドラッグ・リポジショニングが医療経済上望ましい。我々は上皮間葉移行が病態に重要で治療標的になると考え、これを抑制する化合物として、エパルレスタットに着目した。本薬剤の線維芽細胞に対する抗線維化活性を培養細胞系で検証するとともに、強皮症マウスモデルに投与し、皮膚や内臓の線維化、血管障害への治療効果や作用機序を明らかにする。臓器による効果の違い、投薬時期、用量の最適化を行い、将来的に全身性強皮症や他の線維化疾患や血管障害の治療へ発展を目指す。

研究成果の概要

全身性硬化症は、皮膚線維化を特徴とする結合組織疾患である。独自のハイスループットスクリーニング法により、アルドースレダクターゼ阻害剤Epalrestat(EPS)が、抗線維化活性を持つ潜在的な化合物であることが特定された。我々は、EPSがBLM誘導性強皮症モデルマウスの皮膚線維化と培養ヒト正常皮膚線維芽細胞の形質転換を阻害するかを検討した。線維芽細胞実験では、TGF-β1依存性のCollagn1、FN1、αSMAの発現増加を抑制した。動物実験では、EPS経口投与で、BLMを注射したマウスの皮膚線維化が抑制された。本研究の結果は、強皮症における線維化抑制の新規治療薬になり得る可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

他の膠原病では抗体治療薬や分子標的薬などの治療薬が次々と開発されて使用されているが、強皮症だけはこれまで多くの臨床試験が行われている一方で、ことごとく有用性が証明されない。そのため、これまでとは異なる手段での薬剤の発掘が必要と考える。本研究のように間葉移行を標的とした治療薬の開発はみられず、世界的にも独自性の高い斬新な研究と考えられる。強皮症ではなぜ血管障害が線維化に先行するのかはわかっていないが、この謎を解く鍵の一つは内皮間葉移行ではないかと考える。本課題は、間葉移行を標的とすることで、強皮症の治療薬の開発にブレークスルーをもたらす可能性を有している。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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