研究課題/領域番号 |
20K17352
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
三宅 智子 岡山大学, 大学病院, 助教 (30749627)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | Epstein-Barr Virus / CXCR9/MIG / Hydroa vaccniforme / γδT細胞 / Epstein-Barr virus / 種痘様水疱症 / HV-like LPD / MIG/CXCR9 / ガンマデルタT細胞 / MIG |
研究開始時の研究の概要 |
種痘様水疱症(Hydora vaccniforme; HV)は、日光露光部の皮膚を中心に水疱、痂皮や瘢痕のサイクルを繰り返す小児に認める疾患で、皮膚病変部にEpstein-Barr virus (EBV)を認める。本疾患は、皮膚症状のみの古典型 (classical HV: cHV)と、発熱、リンパ節腫脹等の全身症状を認める重症型 (severe HV: sHV)がある。cHVの治療は、遮光のみで経過観察だが、sHVは、化学療法や骨髄移植が必要となる。申請者は、HVの予後不良因子、重症化マーカーやγδT細胞による皮膚制御機構の検討を行い、本疾患への新たな治療介入を目的としている。
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研究成果の概要 |
cHVとsHVの血漿中のMIGをROC曲線を使用して解析した結果、MIG:152.1 pg/mlで感度特異度ともに88.9%と87.5%と高値であった。またsHV患者では経過中、血漿中のMIGは常にカットオフ値を超えており、cHVからsHVに移行した患者では経過の8/10地点で高値を示した。MIGはHVの血液中のIFNγやCRPとの相関を認め、全身の炎症と関連があり、客観的にsHVとcHVを鑑別できるマーカーになりうると考えている。さらにsHVの皮膚病変部ではMIGとそのligandであるCXCR3の発現を認めており、IFNγ系の経路がsHVの皮膚病変形成に関与していると考えた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血漿中のMIGは、現在HV-LPDの中に含まれているcHVとsHVを明確に分ける客観的基準値になりうると考える。またsHVの皮膚病変の病態がMIGとCXCR3によるIFNγの経路により形成されている可能性を考えると、皮膚病変の治療ターゲットとして上記経路の阻害剤を使用することで、皮膚病変の重症化を抑えうる可能性があり、今後のsHVの皮膚病変の治療選択の拡大につながる研究になると考えている。
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