研究課題/領域番号 |
20K17354
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
宮城 拓也 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00631988)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 成人T細胞白血病リンパ腫 / 皮膚リンパ腫 / 菌状息肉症 / 新規人工知能 / トランスクリプトーム解析 / 鑑別アルゴリズム / 皮膚型成人T細胞リンパ腫(ATL) / 新開発AI |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では、皮膚型ATLとHTLV-1陰性のMF、その他の皮膚リンパ腫の患者のホルマリン固定病理検体より、RNAを抽出しトランスクリプトーム解析を行う。RNA発現のマスデータの取得後は、国内共同研究中の某IT企業が新しく開発した人工知能(AI)の学習ソフトを用いて、各リンパ腫に特徴的因子の複合的抽出を行う。抽出された遺伝子群に基づき、各群を鑑別しうる腫瘍特異的蛋白を複数の組み合わせとして免疫染色で同定し、新しい皮膚リンパ腫の鑑別アルゴリズムの確立を目標とする。加えて、腫瘍化に関わる遺伝子発現や、共通するドライバー変異を探求する。
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研究成果の概要 |
これまでに皮膚科診療で診断に使用された病理標本と臨床経過を含めて再検討し、HTLV-1ウイルスの細胞数当たりのウイルスコピー数が10コピー /100細胞以上で典型的な皮膚型成人T細胞白血病リンパ腫と断定できる標本を選別し提出した。選別した組織よりRNAを抽出し、トランスクリプトーム用ライブラリーの基質とし、網羅的遺伝子発現の生データを取得することができた。現時点では、まだ検体数が少ないため、統計学的に有意、かつ遺伝子発現量の差が大きい遺伝群を特定することはできていないが、既報告を踏まえ、候補遺伝子として複数ピックアップした。今後、検体数を増やし、鑑別に重要だと思われる遺伝子を同定したい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ATLの診断はサザンブロット法によるプロウイルスの単クローン性の組み込みを確認する。しかし、HTLV-1のプロウイルスが単クローン性に組み込まれているものの、病変部組織の遺伝子発現パターンは未分化大細胞リンパ腫と一致し、実際にATLの治療に反応せず死亡した症例を経験した。このように、HTLV-1キャリアに生じたATL以外の皮膚リンパ腫をATLとしてしまう危険性が残っている。本課題では、各リンパ腫を鑑別しうる、サザンブロット法に変わる病理学的な診断マーカーを特定し、診断アルゴリズムを確立し、さらに腫瘍化機序に直結する遺伝子発現や、ドライバー変異が特定できれば、治療法の開発にも直結する。
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