研究課題/領域番号 |
20K17370
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小出 周平 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (10845126)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 老化 / 造血器腫瘍 / シングルセル解析 / 加齢 / 分子シャペロン / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、若齢期から高齢期のマウスを用いて加齢に伴い変化する造血幹細胞の特性を、シングルセル解析を用いて、遺伝子発現とクロマチン構造変化の観点から明らかにする。シングルセル解析を行うことにより、加齢と共に拡大する造血幹細胞の多様性を理解することが可能となる。これら一連の解析を通して、造血幹細胞の機能低下の機序を造血幹細胞の多様性の質的・量的変化の観点から理解し、加齢造血幹細胞の機能の再活性化につながる手法の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、若齢・中間齢・高齢マウスから造血幹細胞を回収し、single cell RNA-sequence解析から加齢に伴う機能低下の分子機序をトランスクリプトームから明らかにした。解析の結果、これまで高齢マウスで認められる機能不全型の造血幹細胞は中間齢マウスにおいて既に顕在化しており、分子シャペロンであるClusterin (Clu)が高度に発現していることが明らかとなった。 Cluレポーターマウスの解析結果から、Clu陽性細胞は加齢に伴い支配的に増加すること、加齢に伴う造血障害はCluの発現に起因することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年世界的な高齢化を背景として、老化研究に対する高い注目が集まっている。本研究内容である造血幹細胞の老化は、加齢関連疾患としてしられる造血器腫瘍発症の母地として機能すると考えられている。 本研究成果として、加齢造血幹細胞の機能不全マーカーであるCluの同定に成功した。今後、Cluの発現制御を試みることで、白血病を始めとした老化関連疾患の予防、並びに治療法確立が期待される。
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