研究課題/領域番号 |
20K17391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
湯田 淳一朗 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医長 (20813934)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / 造血器悪性腫瘍 / 活性化調節性T細胞 / 腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの血液腫瘍では腫瘍局所や末梢血内で制御性T細胞が活性化し、腫瘍免疫応答を阻害していることが知られているが、その働きや活性化に至る機序に関しては解明されていない点が多い。本研究では、トランスクリプトーム解析、オープンクロマチン解析を加えた統合的解析を行うことで、腫瘍環境下の活性化制御性T細胞のエピジェネティクスプロファイルから制御性T細胞の活性化分子の発現に関わる重要なメカニズムを解明する(図1)。更にエピジェネティクスプロファイルのデータから、腫瘍環境下の活性化制御性T細胞の活性化機序を解明し、がんの免疫療法の効果予測マーカーや耐性機序の解明、新規の免疫療法の開発に繋げていく。
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研究実績の概要 |
腫瘍局所に浸潤したTregは、腫瘍に対する免疫応答を抑制し、腫瘍進展に関与している。造血器悪性腫瘍では末梢血、骨髄やリンパ節の局所にて、Tregが活性化し、腫瘍免疫応答を阻害しているが、その詳細なメカニズムやTregが活性に至る機序は解明されていない。
造血器悪性腫瘍、固形がん(主に肺癌)の局所に浸潤する活性化Tregをセルソーターにてenrichし、少数のTregより、トランスクリプトーム解析、ATACシークエンス解析を可能にする系を樹立し、詳細にTregを解析することを可能にした。腫瘍局所に浸潤するTregに特異的な遺伝子を検出し、活性化や分化に関わるpathwayや転写因子を明らかにした。Tregの活性化機序は、臓器横断的に保持されている共通の活性化機序に加えて、臓器特異的な腫瘍に特徴的な活性化機序も加わっていることが推察され、解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
該当年度では、急性白血病、骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病の末梢血、骨髄中からの活性化Tregをセルソーターにてenrichし、少数のTregより、トランスクリプトーム解析、ATACシークエンス解析を行い、Tregの活性化機序を解明した。これらの解析系に、モチーフ解析などを組み合わせることにより、血球分化に関わる因子に関与する転写因子Aが、Tregの活性化機序に関連していることを明らかにした。また肺癌局所におけるTregとの解析により、臓器特異的なTregの活性化機序を明らかにし、論文作成を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
シークエンスデータは取得できており、今後はdryの解析及び、論文作成を進めていく。
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