研究課題/領域番号 |
20K17404
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
田平 優貴 宮崎大学, 医学部, 医員 (10868243)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | MPN / IFNα / TYK2 / MPN関連腎症 / 骨髄増殖性腫瘍 / インターフェロン / シグナル伝達 / fibrocyte / MPN腎症 |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms:MPN)に対する治療として、Janus kinase (JAK)阻害薬のほか、インターフェロンα(IFNα)がある。IFNαがJAK-STAT系を活性化するのに対し、JAK阻害薬は阻害する。IFNαの抗腫瘍作用を担うJAKキナーゼを同定し、拮抗の起こらない新規併用療法を開発する。 MPN患者は長期に罹患した場合、腎障害が生じることが知られているが、機序は不明である。MPNに伴う腎病変の発症機序を解明し、新規治療を開発する。
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研究成果の概要 |
IFNαは骨髄増殖性腫瘍に対する細胞減少療法として用いられてきたが、詳細なシグナル伝達のメカニズムは不明である。シグナル下流にJAK1とTYK2が存在しており、各分子の役割を明らかにするために、ノックアウトマウスを使用し検討した。TYK2欠損マウスにおいて、IFNαの治療効果およびシグナル減弱が見られ、TYK2が必須の分子であると判明した。 また、JAK2 V617Fマウスにおいて、ヒトで報告されているMPN関連腎症に類似した腎病変が再現できることを確認した。腎病変形成のメカニズムを明らかにするためのマウスモデルとして、今後解析を進めていく予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MPNの中でもprimary myelofibrosis (PMF)の生存期間中央値は4年と短く、極めて予後不良である。同種造血幹細胞移植を除き、JAK阻害薬など現行の治療法では治癒を望めない。腎病変を合併した場合、移植さえ行うことができないのが現状であり、臨床的なunmet needsがある。本研究により、腎病変のメカニズムが明らかになり、かつ腫瘍幹細胞を標的とした新規IFNα/JAK阻害薬併用療法の開発ができれば、多くの症例で予後の改善につながることが期待される。
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