研究課題/領域番号 |
20K17409
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
川井 英嗣 東海大学, 医学部, 助教 (70749944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | KMT2A / CREBBP / KMT2D / SRPK1 / UTX / STK3 / B細胞リンパ腫 / p300/CBP / 合成致死 / CRISPR/Cas9 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性リンパ腫の中で、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は最も頻度が高く、再発した場合、薬剤耐性化をきたし難治性を示す。COMPASS複合体を構成要素の一つであるKMT2D変異、またCBPをコードするCREBBP変異はDLBCLおよび濾胞性リンパ腫(FL)で高頻度に認められるが、COMPASS-CBP複合体を標的とした治療薬の開発は全く進んでいない。 COMPASS-CBP複合体変異細胞に対する合成致死遺伝子を、CRISPR/Cas9を用いたスクリーニングにより同定し、合成致死遺伝子を標的とした特異的治療法を開発する。
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研究実績の概要 |
COMPASS複合体を形成するKMT2Dに対する合成致死遺伝子を同定し、治療につなげることが本研究の目的である。悪性リンパ腫細胞株(SU-DHL-4、U2932)にcas9を発現させた後、各遺伝子のノックアウト細胞(KO)を作成した。CRISPR/Cas9系を利用し、19000以上の遺伝子を網羅するレンチウイルスライブラリーをKMT2A野生型およびKO型に感染させた。DNAを回収し、次世代シーケンサーを用いて解析し、リード数を比較した。 KMT2Dについては、RNAシーケンスの結果を合わせ、279遺伝子をピックアップした。阻害剤がある遺伝子を選び、阻害剤のIC50を比較した。さらに阻害剤でKMT2A野生型とKO型で差があった遺伝子にしぼり、sgRNAを作成し、KMT2A野生型およびKO型細胞に感染させ、増殖能を比較した。この実験で再現性があり、阻害剤の実験結果と同一であれば、合成致死遺伝子の可能性が高く、in vivoでの証明等、さらに実験を進める予定である。 CREBBPに関しては、KMT2A同様に次世代シーケンサーにてリード数の比較を行ったが、有意差のある遺伝子は抽出できていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上記のように、阻害剤にて差のある遺伝子に関し、sgRNAを作成し、KMT2A野生型およびKO型細胞に感染させ、増殖能を比較した。KO型のみで増殖抑制が証明されることが期待されたが、残念ながら差のある遺伝子は見つからず、候補遺伝子を抽出できていないため。
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今後の研究の推進方策 |
現在、SU-DHL-4にKMT2A野生型およびKO型を感染させた細胞、U2932にCREBBP野生型およびKO型を感染させた細胞をすでに作成し、機能解析を終了している。上記CRISPR/Cas9系を利用した大規模スクリーニングがうまくいっていない可能性がある。液体クロマトグラフィー質量分析法(LC-MS)を使用し、KMT2A、U2932の野生型、KO型の細胞におけるリン酸化を網羅的に解析したい。KO型のみでリン酸化が亢進しているものは、治療標的となる可能性がある。 さらにRNAシーケンスの実施、CRISPR/Cas9系を利用したエピジェネティック遺伝子のみに絞った(100遺伝子程度)小規模スクリーニングを実施する予定である。これらを総合し、合成致死遺伝子となりうる遺伝子の抽出を行いたい。
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