研究課題/領域番号 |
20K17441
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
明石 健吾 神戸大学, 医学部附属病院, 医員 (60792637)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 脂質メディエーター / 慢性炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症関連物質である脂質メディエーターには炎症を惹起するものもあれば収束させるものも存在する。慢性炎症性疾患である関節リウマチ(RA)においても脂質メディエーターの関与が報告されているが、個々の脂質メディエーターの役割は明らかではない。本研究では包括的脂質メディエーター測定系を用いて、RA患者における血清脂質メディエータープロファイルを解析し、RAの診断ならびに治療反応性・予後予測に繋げることを目的としている。
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研究成果の概要 |
脂質メディエーター解析による関節リウマチの治療反応・予後予測を目的としていたが、新型コロナウイルス感染症拡大による影響で十分な症例収集が困難であった。そこで、関節炎モデルマウスを用いた包括的脂質メディエーター解析を行うこととした。SKGマウスにおいて、関節炎マウスはコントロールマウスと比較し、関節局所で多くの炎症惹起性脂質メディエーターと一部の炎症収束性脂質メディエーター濃度が上昇していた。炎症収束脂質メディエーターであるResolvinD5は、試験管内においてT細胞分化と破骨細胞分化を抑制した。この結果から、炎症収束脂質メディエーターは実際に関節炎に対し抑制的に働いているものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
関節リウマチ治療は飛躍的に進歩しているが、現在でも全例が寛解には至っておらず、また治療反応予測も十分とは言えない。本研究では慢性関節炎病態における炎症収束性脂質メディエーターの働きに着目し、実際にResolvinD5が、関節リウマチの病態にも関連しているT細胞や破骨細胞の分化を抑制することを証明した。今後はヒトの関節リウマチにおいて、炎症収束性脂質メディエーター測定による治療反応予測や、更には新規治療薬としての可能性についても検討したい。
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