研究課題/領域番号 |
20K17444
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
住吉 玲美 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (70859363)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 特発性多中心性キャッスルマン病 / iMCD-NOS / iMCD-TAFRO / mTOR / IGFBP-1 / キャッスルマン病 / Th1 / Th17 / IL-6 / T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
特発性多中心性キャッスルマン病(idiopathic multicentric Castleman disease: iMCD)は、リンパ増殖性疾患である。第一選択薬はIL-6阻害薬であるが、効果不十分例が一定数存在し、第二選択薬のエビデンスは乏しく確立された治療方針はない。また診断に関しても明確な基準はなく、特異的なバイオマーカーも存在しない。これまでの報告では、iMCDのリンパ節組織においてT細胞が重要な役割を担っていることが示唆されている。本研究では、T細胞に着目したiMCDの病態解明研究を行い、早期診断や精密医療に向けたバイオマーカーの開発を行い、新規治療法の発展の足がかりとする。
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研究成果の概要 |
特発性多中心性キャッスルマン病(idiopathic multicentric Castleman's disease: iMCD)の病型の違いに着目してTAFRO徴候を伴うより重篤な病態である iMCD-TAFROとそれ以外の病型であるiMCD-NOSの分子学的な差異について検討した。当院でiMCDと診断された患者末梢血のCD4陽性T細胞のRNAシーケンスでは、iMCD-NOSと比較して、iMCD-TAFRO患者でmTOR関連シグナルが亢進していた。 また、病型による違いが示唆される血清蛋白であるIGFBP-1については、iMCD-NOSと比較してiMCD-TAFROで有意に高値であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性多中心性キャッスルマン病(iMCD)は臨床病型(iMCD-TAFROとiMCD-NOS)によって臨床経過、重症度、治療反応性が異なっており、多様性に富む疾患群である。患者末梢血のCD4陽性T細胞のRNAシーケンスではiMCD-TAFROはiMCD-NOSよりもmTOR関連経路が亢進しており、それと関連する蛋白である血清IGFBP-1も有意に高値であった。これらの違いが病態の違いと関連している可能性があり、臨床病型の差異として現れていることが示唆された。この結果が今後のiMCDの臨床病型毎の治療戦略に役立つことが期待される。
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