研究課題/領域番号 |
20K17446
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
國下 洋輔 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (30849972)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インフラマソーム / SLE / TRIM21 / 抗TRIM21抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、SLEにおいてインフラマソームの活性化とI型インターフェロン(IFN)産生のバランスが崩れることにより自己免疫病態が増悪する可能性が示唆されている。申請者らは、SLE病態においてTRIM21が転写因子ファミリーIRFの翻訳後発現調節を介してI型IFNや炎症性サイトカインの産生を抑制することを明らかにした。本研究では、TRIM21とインフラマソーム関連分子の発現量の関連性、抗TRIM21抗体陽性とインフラマソーム関連分子の発現量の関連性、インフラマソーム関連分子発現に対する抗TRIM21抗体の効果を調べ、SLEにおけるインフラマソームの重要性と新規治療標的としての可能性について検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、SLE病態におけるTRIM21とインフラマソーム関連分子の関連性を検証するとともに、抗TRIM21抗体陽性とインフラマソーム関連分子の発現量の関連性を調べることによって、抗TRIM21抗体が1型インターフェロンの産生とインフラマソーム活性化に及ぼす影響を解析することを目的とする。 昨年度までに、インフラマソーム関連分子の評価を行うために、ASC、caspase、Gasdermin Dなどのインフラマソーム関連分子に対する抗体を購入し、健常者の単球を用いて、蛋白発現系の確立を試み、健常者の単球では、LPSおよびnigericin刺激後にインフラマソーム関連分子の発現が亢進すること、また、インフラマソームが活性化しpyroptosisを来した結果、血清で検出されるGasdermin Dに関して、ELISA法により評価可能であることを確認していた。 本年度は、未治療SLE患者の血清および末梢血単核球を収集した。収集検体数がいまだ不十分であるため、予定している抗TRIM21抗体、IL-1β、Gasdermin D、末梢血単核球において、各インフラマソーム関連分子やTRIM21、IRFsの蛋白発現レベルの評価は未施行で、今後十分な検体数が収集できたところで順次実施を予定している。 ヒト細胞株を用いた、過発現もしくはノックアウトの検討については、THP-1細胞へのインフラマソーム関連分子であるNLRP3の野生型および既知の機能獲得型変異の移入を試みているが、移入後にインフラマソームの過剰な活性化のため細胞が十分に生存しないという課題が見つかり、実験系の確立のため、細胞株の変更や遺伝子変異の移入方法の検討を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床検体については、COVID-19流行の影響もあり、十分な検体数が収集できていない。細胞株の実験は、実験系の確立のための課題が見つかっており、対処していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、臨床検体の収集に努めていく。 細胞株の実験では、細胞株の種類の変更や遺伝子変異の移入方法の変更を検討している。
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