研究課題/領域番号 |
20K17457
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 徳島大学 (2021-2022) 国立研究開発法人国立成育医療研究センター (2020) |
研究代表者 |
苛原 誠 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 徳島大学専門研究員 (50767910)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | アレルゲン特異的IgG4 / アレルゲン特異的IgE / マイクロバイオーム / 臍帯血 / 便中マイクロバイオーム / 特異的IgG4抗体価 / 特異的IgE抗体価 / 食物アレルギー / ハイリスクコホート / 特異的igG4抗体価 / IgG4 / 感作 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの血液中のアレルゲンに対する特異的IgE抗体はアレルギー疾患を引き起こす要因である。我々は以前に臍帯血にある特異的IgG4抗体が多いと出生後の特異的IgE抗体が増加しにくい可能性を明らかにした。今回、臍帯血の特異的IgG4抗体価と生後2歳の特異的IgE抗体価を母の生活環境や皮膚や便の中にいる細菌叢などと一緒に検討することで①鶏卵以外のアレルゲンについても同様の傾向が認められるか。②臍帯血にある特異的IgG4抗体価を上昇させる要因にはどのようなものがあるか。の2点を明らかにして今後のアレルギー疾患の予防につなげる目的で研究を行う。
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研究成果の概要 |
出生コホート研究の参加者を対象に、臍帯血中のアレルゲン特異的IgG4抗体価と妊娠中母体の便中マイクロバイオームとの関連を検討した。臍帯血中の卵白特異的IgG4抗体価と児の生後6カ月時のオボムコイド特異的IgE抗体価とに負の相関を認めた。臍帯血中の卵白特異的IgG4抗体価は母体の妊娠中期の便中Butyrate-producing bacterium M212, Coprococcus catusと正の、Olsenella species 1832と負の相関を認めた。妊娠中母体の便中マイクロバイオームが臍帯血中のアレルゲン特異的IgG4価と関連し、児の食物アレルギーに影響する可能性を示唆した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究代表者は、臍帯血中のアレルゲン特異的IgG4抗体価と出生した児のアレルゲン特異的IgE抗体価とに負の関連があることを報告した。このことは、臍帯血中のアレルゲン特異的IgG4抗体価に関連する因子の特定が、出生した児のアレルゲン特異的IgE抗体価の上昇の予防を通じて、アレルギー疾患の予防にもつながる研究になることを示している。そこで、近年の研究でアレルギー疾患との関連が示唆される便中マイクロバイオームに着目し、検討を行った。妊娠中の便中マイクロバイオームと臍帯血中のアレルゲン特異的抗体価との関連における報告はなく、アレルギー疾患の予防法確立の基礎として学術的意義、社会的意義のある研究である。
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