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HIV感染者におけるサルコペニアの成因とその機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20K17472
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分54030:感染症内科学関連
研究機関帝京大学

研究代表者

若林 義賢  帝京大学, 医学部, 講師 (80836057)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードサルコペニア / HIV / 筋芽細胞 / 加齢 / 筋細胞分化
研究開始時の研究の概要

筋量低下によって筋力・身体能力が低下する疾患であるサルコペニアは、HIV感染者では若年で発症するが原因は不明な点が多い。サルコペニア予防は健康寿命延長のため重要である。HIV感染者のサルコペニア発症の成因について細胞実験、臨床データの両面で解析する。サルコペニアでは筋芽細胞が分化・肥大して筋肉が形成される過程が阻害されていると考えられる。細胞実験では筋芽細胞の筋形成過程におけるHIV感染・抗HIV薬の影響を検証する。臨床面ではHIV感染者血清よりサルコペニアのバイオマーカーのミオスタチンを測定し患者背景と測定値の関連を解析する。

研究成果の概要

サルコペニアは、筋肉量や筋力の低下によって引き起こされる身体機能の低下を指す。HIV感染者は、薬剤性、ウイルスによる免疫系の損傷や炎症でサルコペニアのリスクが高まると言われているが詳細は不明である。今回はその成因について細胞実験で解明することを目的とした。マウス筋芽細胞であるC2C12細胞を使用し、分化誘導すると、筋管細胞に分化した際に認められるミオシン長鎖が免疫染色で認められたが、抗HIV薬を添加して分化誘導をするとミオシン長鎖が染色されず、分化が抑制されていることが観察できた。さらに抗HIV薬による細胞増殖能への影響を調べた。抗HIV薬を添加すると細胞増殖能は低下することが判明した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

今回の研究では、一部の抗HIV薬や筋芽細胞から筋管細胞・筋繊維への分化の抑制につながる可能性が示唆され、サルコペニアの予防や今後の抗HIV療法の選択にも繋がる結果となった。近年のHIV治療において、副作用の少ない薬剤が開発され治療の中心となっている。しかし、体重増加などの副作用が報告されているが原因は不明な点が多かった。HIV患者は生涯内服を継続するため、健康寿命延長のために副作用の少ない薬剤の選択が重要である。今回の結果はHIV感染者のより副作用の少ない治療薬の選択や、治療指針に影響を与え、HIV感染者に有意義な結果を残すことができると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-01-30  

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