研究課題/領域番号 |
20K17498
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
鍵谷 忠慶 岩手医科大学, 歯学部, 助教 (30405774)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | エクソソーム / 細胞外小胞 / microRNA / 糖尿病 / 歯周病 / 炎症 / インスリン抵抗性 / ナノ粒子 / リキッドバイオプシー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、培養細胞を用いたin vitroの実験系とマウスへエクソソームを投与するin vivoの実験系から成る。尚、研究期間と予算を考慮して、本研究では、2型糖尿病におけるインスリン抵抗性に焦点を当てた計画とした。 1) 歯周組織を構成する細胞から歯周病特異的エクソソームが分泌されるか検討する。 2) 1)で得られたエクソソーム内にmicroRNAが存在するか、存在するならばどのような種類のmicroRNAがあり、それらが実際に「受け手の細胞内」でインスリン抵抗性を促進するか検討する。 3) 歯周病特異的エクソソームがin vivoで糖尿病を増悪させるかモデルマウスを使って検討する。
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研究成果の概要 |
近年、歯周病の影響は口腔局所にとどまらず、全身へ及ぶことが、次々と明らかになってきている。糖尿病はそのなかの代表的全身疾患である。本研究は、細胞が分泌するナノ粒子のエクソソームに注目し、これまで炎症性サイトカインによるインスリン抵抗性を中心に議論されてきた歯周病と2型糖尿病の病態関係を、全く新しい視点から解明することを目的とする。 本研究では、歯周組織を構成する細胞として、歯肉上皮細胞、口腔上皮細胞、歯根膜線維芽細胞、マクロファージ、および破骨細胞について、ヒト細胞で検討した。これらを使い、エクソソームの「送り手」、あるいは「受け手」としての作用を調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、これまで炎症性サイトカインや歯周病原性細菌のLPSを中心に議論されていた歯周病と2型糖尿病の病態関係を、エクソソームという全く新しい視点から解明することにある。その成果は、(1) 歯周病特異的・炎症特異的エクソソームを標的とした新らたな糖尿病・歯周病治療の道を開拓し、基礎となる考え方を確立すると期待され、(2) 血液や尿中のエクソソームによる糖尿病の合併症(歯周病)診断マーカーの開発や、(3) 唾液や歯肉溝滲出液中のエクソソームによる新規の歯周病診断基準の確立も可能にするであろう。
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