研究課題
若手研究
糖質ステロイドホルモン(GCs)は生体の恒常性維持に必須であると同時に、臨床では幅広い分野で使用されているが、副作用が克服すべき命題となっている。申請者はマウスの肝臓において、GCsが時計遺伝子の一つであるNr1d1のプロモーター領域に作用し発現を抑制することを見出した。本研究課題においては、GCsとNr1d1のリガンドを投与したマウス肝臓での網羅的な遺伝子発現解析を行い、代謝調節と概日リズムとの新たな接点の発見と、GCsの副作用軽減や代謝疾患の改善に繋がる新たな治療法確立を目指す。
GRとNr1d1の各リガンドを投与したマウス肝臓での網羅的な遺伝子発現解析を行うことにより、代謝調節と概日リズムとの新たな接点の発見と、GCsの副作用軽減や代謝疾患の改善に繋がる新たな治療法確立を目指して研究を行った。GR・Nr1d1リガンド刺激効果のtranscriptome解析としてRNA-seq解析を行い、同時に各種ホルモン測定、肝臓中脂質の測定を行い、その結果を元にGRに拮抗的に作用するNr1d1遺伝子標的遺伝子の抽出を行った。そして当該遺伝子について、過剰発現およびノックダウンによる効果の検証を行った。
時計遺伝子とステロイドホルモンが関連を持つという側面から、ステロイド治療の副作用の軽減のために新たな分子メカニズムを探索した。特に時計遺伝子であり代謝にも関連のあるNr1d1との関連を元に、それぞれのリガンドを投与した実験を行い、それによる代謝パラメーターの変化や網羅的な遺伝子解析を行い、今後の治療につながる知見を得ることができた。
すべて 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)
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