研究課題/領域番号 |
20K17512
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
原 孝行 岡山大学, 大学病院, 助教 (20794340)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | アルドステロン / コルチゾール / 副腎皮質ステロイド合成 / 骨形成蛋白(BMP) / 副腎皮質ステロイド / NCI-H295R / BMP / H295R / 副腎皮質 / 副腎 / 高血圧 |
研究開始時の研究の概要 |
高血圧は最も多い生活習慣病であり、メタボリックシンドローム・肥満患者の高血圧にはレニン・アンギオテンシン・アルドステロン系の亢進が関与するとされ、脳心血管合併症予防にその制御が重要である。アルドステロンはアンギオテンシンII、ACTHなどの因子に加え、局所因子の制御を受ける。我々は副腎皮質内のBMPシステムがアルドステロン合成に作用することを報告してきた。特にBMP-9は高濃度で血液中に存在し、循環因子として糖尿病や脂質異常症など生活習慣病との関連が示唆されているが、副腎への影響は明らかでない。今回、BMP-9が副腎皮質ホルモン分泌に与える影響と機序を解明しBMPと血圧調整との関連を検討する。
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研究成果の概要 |
血圧調整には副腎皮質ホルモンであるアルドステロン・コルチゾールが重要な役割を果たしている。我々は骨形成蛋白(BMP)が副腎皮質ホルモン合成に関与することを報告してきた。一方、BMP-9は糖尿病など生活習慣病との関連が報告されているが、副腎皮質での作用は十分に知られていない。本研究ではヒト副腎細胞であるNCl-H295Rを用いてBMP-9による副腎皮質ホルモン合成への作用を検討した。BMP-9はBMP受容体(ALK-1/BMPRII)を介してcAMP-PKA経路を抑制することで副腎皮質ステロイド産生を抑制することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究でBMP-9がアルドステロンやコルチゾールといった副腎皮質ホルモン合成に作用することが示された。アルドステロンやコルチゾールは体内での血圧変動に強く関与する。BMP-9の血中濃度と糖尿病や脂質異常症など生活習慣病との関連性は既に報告されており、BMP-9を中心に副腎皮質におけるBMPシステムの役割をさらに明らかなにすることで、特にメタボリックシンドローム・肥満患者における高血圧に対する新たな治療戦略の選択肢となる可能性が示唆された。
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