研究課題/領域番号 |
20K17536
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
寺坂 友博 岡山大学, 大学病院, 助教 (80721935)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | RNA結合タンパク / ゴナドトロピン / LH / 下垂体 / LbetaT2細胞 / ZFP36 / ゴナドトロープ細胞 / mRNA代謝 / ルシフェラーゼレポーターアッセイ / 神経生殖内分泌 |
研究開始時の研究の概要 |
RNA結合タンパクであるZinc Finger Protein 36 Homolog (ZFP36)は、mRNAのAU-リッチ領域に特異的に結合しmRNAの代謝を促進させる。ZFP36はGnRHの刺激により発現が増加し、特異的に結合したmRNAの分解に働く。これまでの研究からRNA結合タンパクがゴナドトロピンの産生および分泌に影響することがわかってきた。本研究では、ゴナドトロープ細胞におけるZFP36の作用を検討し、ゴナドトロピン調節機構の解明およびZFP36と協調したmRNA代謝機構の解明を目指す。そして、未だ不明な点が多い、不妊や月経異常の原因となるゴナドトロピン分泌調節について検討する。
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研究成果の概要 |
RNA結合タンパクであるZFP36は、mRNAのAU-リッチ領域に特異的に結合しmRNAの代謝を促進させる。ゴナドトロープLβT2細胞において、ELAVL1がゴナドトロピン分泌刺激ホルモン(GnRH)受容体およびGnRH刺激による最初期遺伝子mRNAを安定化する。ゴナドトロピンの産生および分泌にLH遺伝子の発現調節を介す影響がわかってきた。それに対して、ZFP36はGnRHの刺激により発現が増加しmRNAの分解に働く。本研究では、ZFP36の作用を検討することにより、ELAVL1のmRNA代謝を介するゴナドトロピン調節機構の解明およびZFP36と協調したmRNA代謝機構が明らかになってきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RZFP36のゴナドトロープ細胞における機能を研究することにより、これまで不明であったゴナドトロピン産生・分泌機構へのRNA結合タンパクの関連を解明することができると考える。ELAVL1とZFP36は代表的なRNA結合タンパクであり、安定化と分解の相反する機能を持ち、お互いに成熟mRNAの寿命をコントロールしゴナドトロピンの発現調節を行っている可能性がある。臨床面では下垂体ゴナドトロープ細胞による性腺ホルモン分泌調節のアプローチができる可能性がある。女性の不妊の原因である性腺ホルモン分泌異常症に分類される多嚢胞性卵巣症候群やゴナドトロピン分泌低下症の治療に応用できると考える。
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